カクテルのような恋を 【歌い手】2

甘くて苦い52 ページ12

キャリーケースを引き


ロサンゼルスの空港前で足を止めた



今メールが来て


“運転手が迎えに行く”とのこと



待つのだるいな、とか思いつつ


久しぶりの景色をぼんやり眺める


人口多いな、さすがロサンゼルス



東京も人多いけど




「Hey!how are you doing? 」



ぽんぽんと肩を叩かれ振り向くと


白人のかなりイケメンさん



あれ、日本人っぽくない？


でも英語喋ってるし、目は青いし髪は金だし


でも顔が日本人っぽい？


で、なんだこの人..how are you doing?


..元気？ってことか



「not bad, yourself？」


「good, thank you. Is there someone special？」




ああ、ナンパなのかな



「Yes.There is a very important sweetheart.」



そう言うと、白人イケメンは

Oh！と言い軽く笑った



「ははっ！可愛い子いるなって思って声掛けたのに

やっぱり彼氏持ちか！」




「日本語喋れるんですか！？」



「俺ハーフだからさ！英語と日本語どっちも喋れるよ」



そう言い、後に“英語で話しかけたのは、癖だよ”と言いウインクを飛ばした



さすがハーフ


ウインクがお似合いです



「君の名前は？」


「え、ナンパ続けるんですか

A、です」



少し躊躇いながら言うと


ハーフさんはくしゃりと笑った



「俺はレン


よろしくねA」

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