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85話 任務を終えて ページ39

煉獄side


上弦の鬼との激闘を終え、怪我の手当てをしている時だった。

避難した乗客達が口々に「火だぁぁ!」と叫びながら逃げていた。目を向けてみれば、そこには赤く燃え上がる炎があった。何が燃えているのかはよく分からない。

けれど、異常事態であることに変わりはない。そう思って乗客達を火のないところへと逃がしていた。


ただ一人を除いては―――。



『……単独行動を許してださい。説教ならいくらでも聞くんで』


そんなことを言って、勢いよく炎が上がっているところに飛び込んでいく菅野原少女。
俺が止める間もなく行ってしまったため、状況が理解できなかった。

分かっているのは、あの時菅野原少女が飛び込んだ先で、炎が消えるほどの何かが起こったということだけ。



「……一体、何だったんだろうか」

「煉獄さん? どうかされたんですか?」

「胡蝶か……」



鬼の討伐が終わった俺達は、怪我が酷かったため、帰還後すぐ蝶屋敷へと運ばれた。

途中現れた上弦の鬼との戦いにより、俺は左目がほぼ見えなくなってしまった。内臓も破裂寸前だったそうだ。それでもこうして生きていられるのは、菅野原少女が「死ぬな」と戦いを止めてくれたから。

あのまま戦っていたら、鬼の頸は斬れても、俺の命はなかっただろう。



「……柱である俺が、あの少女に助けられてしまうとは」

「……ああ、Aさんですね」

「……彼女は今どうしているんだ?」



俺の治療をこなしていく胡蝶にそう尋ねると、少し表情を曇らせた。

ここ数日、あの任務が終わってからというもの、菅野原少女の話を全く聞かない。話というか、姿すら現していないように思う。胡蝶の話によれば、以前はここに運ばれてきた隊士達の世話も熱心にやっていたそうだ。



「……以前よりも元気がなくなっています。ご飯を食べていても、仕事をしていても、明るい笑顔を見せなくなりました。私や炭治郎君達を避けているようにも見えます……」

「なんと……」



菅野原少女が鬼殺隊に入ってから数か月間、共に暮らしていた胡蝶からの言葉が信じられなかった。そう話す胡蝶は、悔しそうに拳を握りしめていた。



「……何が、一体……あの任務で何があったんです? Aさんがあんな風になるのは初めてです。私は、なんて声をかけていいか分からない……」

「うむ……」





胡蝶に、あの任務で起きた出来事を話すべきか。








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☆りんご☆(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます! 宇髄さん流に褒めていただきとても嬉しいです! もっと派手に盛り上がるよう頑張りますね! (2020年3月13日 0時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めちゃくちゃ面白いです!もう派手派手です((←更新頑張ってください! (2020年3月8日 16時) (レス) id: a5bea457da (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます! 炎炎ノ消防隊はアニメしか見てないですけど、面白いので是非見てみてください!! 時間はかかりますが頑張ります! (2020年3月7日 2時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - すごくおもしろいです。炎炎の消防隊は読んだことがなかったのですが、この夢小説を読んで興味がでました。続きが楽しみです。 (2020年3月5日 23時) (レス) id: 999b324e53 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) -  夜桜さん» コメントありがとうございます! そこまで楽しみにしていただけてとても嬉しいです(*´ω`*) 納得のいく文章を考えるのに時間がかかりますが、早くお届けできるよう頑張ります(`・ω・´) (2020年3月4日 1時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:☆りんご☆ | 作成日時:2020年2月25日 15時

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