73話 炭化しない ページ27
火の槍の攻撃を放っている間、火の玉を何個か作り、間髪入れずに再生し続ける鬼の細胞に攻撃する。バンバンッと小さくはあるが爆発するため、傍にいる炭治郎を庇っていないと怪我を負わせてしまう。
「Aさん…！」
「炭治郎、一旦距離をとって！」
「っ分かりました！」
これ以上、この列車の上で遠距離攻撃をするわけにはいかない。先頭車両まで走ってきたときに分かったけれど、この操縦室がある車両以外は全部木造。火の回りが早くて、列車の中で眠っている人達にも被害が出る。
炭治郎が距離をとったところで、刀をいまだ燃えている鬼に向ける。その体から火は上がるものの、黒焦げになる気配がない。
「……やっぱり炭化はしないんだね」
「……熱いなぁ……こんなことできる人間、初めて見たよ」
「頸を切っても死なないところを見れば、その体も偽物だね」
「…君、何でそんな冷静なの？ 殺せないことに焦らないわけ？」
「……馬鹿なの？ そんなことで焦るわけないでしょ」
対人でしか戦ったことはないけれど、鬼にも知性があり考えがあるのなら、それなりに動くのは当然だ。相手の動きをよく見て、周りの感覚を鋭くさせ、意識を集中させる。攻撃した後、どんな反応が返ってくるのかも考える。
「……人間如きに馬鹿呼ばわりされるのは気に食わないけど……そろそろこの火も消えるし、どうでもいいや」
「いや、結構根に持ってない？」
「それよりも、こんなにのんびりしていいの？」
「は？」
「偽物だろうと、鬼である僕を殺せないんだよ君達。本体がどこにいるのかも分からないのに」
「あー……そうだね、確かに」
一人納得したようにする私に炭治郎から「Aさん…」と呆れた視線を向けられた。それは鬼も同じで、「今気づいたの？」と馬鹿にされた。
…何だよ、二人して。
どうしてそんな冷ややかな目で私を見てくるわけ？
「本体の居場所なら偽物のあんたから聞くまででしょ？」
「え、何言ってるの君―――」
「口を割るまでその細胞に炎を放出し続ける。そうすれば、消えるまで苦しいから答えてくれるでしょ？」
刀がなくても、鬼の細胞に触れていなくても、発火できる。私は第三世代と第二世代の二つの能力を持っているわけで、発火も炎を操ることも自由自在なわけ。
つまり、それは―――。
「っ…消えたはずの火が……！」
「あんたの体内に酸素がある限り発火可能だからね」
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☆りんご☆(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！ 宇髄さん流に褒めていただきとても嬉しいです！ もっと派手に盛り上がるよう頑張りますね！ (2020年3月13日 0時) (
レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めちゃくちゃ面白いです！もう派手派手です((←更新頑張ってください！ (2020年3月8日 16時) (レス) id: a5bea457da (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます！ 炎炎ノ消防隊はアニメしか見てないですけど、面白いので是非見てみてください！！ 時間はかかりますが頑張ります！ (2020年3月7日 2時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - すごくおもしろいです。炎炎の消防隊は読んだことがなかったのですが、この夢小説を読んで興味がでました。続きが楽しみです。 (2020年3月5日 23時) (レス) id: 999b324e53 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございます！ そこまで楽しみにしていただけてとても嬉しいです(*´ω｀*) 納得のいく文章を考えるのに時間がかかりますが、早くお届けできるよう頑張ります(｀・ω・´) (2020年3月4日 1時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆りんご☆ | 作成日時：2020年2月25日 15時
