72話 攻撃開始 ページ26
お互いに戦闘態勢に入る。相手の目を見つめ、いつ攻撃を仕掛けるか伺っていた。
「……あんた格闘得意なの?」
「戦うまでもない。君は夢の中で永遠に眠ってればいいんだよ」
「ああ、そう…なら……―――」
鬼に向かって攻撃を繰り出そうとしたその時。
「Aさん、無事ですかぁぁ!! 返事してください!!」
私の後ろから必死に叫ぶ声が聞こえた。振り返って確かめたいけど、ここで気を抜くと術を喰らってしまう。先に攻撃をしないとね。
「……いくよ」
「(強制昏倒催眠のささや…)―――ぐふぉっ!」
鬼がニヤつきながら術をかけようとするその寸前、私は勢いよくそいつの顔面を殴った。一発入ったからと言って安心できるわけではない。すかさず次の攻撃へと変え、タイミングを見計らって刀を構える。
「これであんたも……終わり!」
「ぐあぁぁ…!」
鬼の頸を斬った―――かのように思われたその一撃。手応えを感じないこと、どこか余裕ぶっていた鬼の顔から攻撃が効いていないことを悟る。
……こいつ、本体じゃない!
そう気づいたときには遅くて、私の後ろでグニャグニャと再生していた。何やらブツブツ言っているようにも聞こえる。
「…術を放つ前に殴られるなんて。見ているだけでイライラする」
「…再生の仕方が普通じゃない……」
「ここまで来たことは誉めてあげ―――」
「Aさん!! 無事ですか!?」
「炭治郎っ……!」
一撃を放った刀は鬼の再生により固定されてしまった。筋肉の細胞に絡まれているため、力技ではどうにもならない。そんな状況の中、鬼の台詞を遮る形で炭治郎が登場。そのことに鬼も御立腹だ。
「…人の話を遮るなんていい度胸してる」
「Aさん! くっ…刀が絡まってる…!?」
「炭治郎、危ないから……離れて」
ボウボウと刀を持っていた手から炎を放出させ、熱が伝わるよう誘導する。その影響で鬼の細胞に飛び火が移り、みるみる内に燃え広がっていく。
「ぐあっ…火……いつのまにっ…!」
「……鉄は熱を通しやすく圧縮させやすい。触れれば粉々になるよ」
「くっそ……火を操る人間なんて聞いたことが……!」
「火に弱いのはどんな生き物も同じ」
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☆りんご☆(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます! 宇髄さん流に褒めていただきとても嬉しいです! もっと派手に盛り上がるよう頑張りますね! (2020年3月13日 0時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めちゃくちゃ面白いです!もう派手派手です((←更新頑張ってください! (2020年3月8日 16時) (レス) id: a5bea457da (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます! 炎炎ノ消防隊はアニメしか見てないですけど、面白いので是非見てみてください!! 時間はかかりますが頑張ります! (2020年3月7日 2時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - すごくおもしろいです。炎炎の消防隊は読んだことがなかったのですが、この夢小説を読んで興味がでました。続きが楽しみです。 (2020年3月5日 23時) (レス) id: 999b324e53 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございます! そこまで楽しみにしていただけてとても嬉しいです(*´ω`*) 納得のいく文章を考えるのに時間がかかりますが、早くお届けできるよう頑張ります(`・ω・´) (2020年3月4日 1時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆りんご☆ | 作成日時:2020年2月25日 15時