49話 支給品の配布 ページ3
「し、しのぶさんですか……」
叫んでいたことを誤魔化すようにバッと立ち上がり、「どうしたんですか?」と話を変える。
「Aさんこそ、叫んでいましたけれど、何かあったんですか?」
「あ、え? 元気ですよ、元気! 問題はないです、はい!」
「そうですか」
元気ですアピールをしていれば、しのぶさんにニコニコ笑われた。
……絶対変な奴だって思われてる。
「Aさん」
「は、はい…」
「ふふっ…隊服と刀が届いたので、居間に来てもらえますか?」
「へ……?」
「これでAさんも、鬼殺隊として戦えますよ」
どうやら任務の許可というのは、支給品の準備期間だったようだ。
そういえば、鬼と戦えるように私の愛刀を改良してもらってたんだっけ。
最近研いだりしてなかったからちょうどいいと思ってお願いしてたんだ。
そんなことを思い出しながら居間へと急ぐ。中に入れば、ひょっとこのようなお面をつけた人と、眼鏡をかけた隠の人がいた。
「こ、こんにちは…」
「可愛いお嬢さんだ…」
「前田さん」
「…う、ゴホゴホ…」
一瞬、しのぶさんが睨んだように見えたんだけど、気のせいだよね?
眼鏡をかけた隠の人は前田さんといって、鬼殺隊の隊服作りに貢献しているそうだ。
ひょっとこのようなお面をつけた人は、斎藤鉄次郎さんという刀鍛冶の人らしい。
「私は、菅野原Aと申します。本日はご足労頂き感謝いたします」
「礼儀正しいお嬢さんだね。君の持ってた愛刀、すごくよかったよ」
「本当ですか!? その刀は恩師からもらった大切なものなんです」
「そうか、そうか。だから刃こぼれもなく、状態保存がいいんだね」
「武器は消耗品じゃないので。大切に扱わないと罰が当たりますから」
「うむ、いい心掛けだ!」
そう言って渡された愛刀。
一見変わり映えがなかったけれど、鞘から刀を抜いた途端、その違いが分かった。
握りしめた瞬間、刃の色が燃え盛る炎のような色へと変化していく。
「え……」
「ほー…こりゃあ綺麗な色だ。炎のように赤い」
……まるで、私が刀を熱した時みたいな色だった。
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☆りんご☆(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます! 宇髄さん流に褒めていただきとても嬉しいです! もっと派手に盛り上がるよう頑張りますね! (2020年3月13日 0時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めちゃくちゃ面白いです!もう派手派手です((←更新頑張ってください! (2020年3月8日 16時) (レス) id: a5bea457da (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます! 炎炎ノ消防隊はアニメしか見てないですけど、面白いので是非見てみてください!! 時間はかかりますが頑張ります! (2020年3月7日 2時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - すごくおもしろいです。炎炎の消防隊は読んだことがなかったのですが、この夢小説を読んで興味がでました。続きが楽しみです。 (2020年3月5日 23時) (レス) id: 999b324e53 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございます! そこまで楽しみにしていただけてとても嬉しいです(*´ω`*) 納得のいく文章を考えるのに時間がかかりますが、早くお届けできるよう頑張ります(`・ω・´) (2020年3月4日 1時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆りんご☆ | 作成日時:2020年2月25日 15時