過去と今と未来と (ページ11)

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阿部side

ふっかに任されてパニックになっている佐久間を落ち着かせていると少し離れたところから乱れた呼吸が聞こえてきてそれを落ち着かせる声も聞こえてきた

「めめ、大丈夫だよ俺たちがいるよ」
「大丈夫、怖い人なんていないから大丈夫、」

乱れた呼吸は目黒のもので、康二とラウールが落ち着かせていた
意識がそっちへ行っている間に落ち着いてきていたはずの佐久間が再びパニックになっていた

「俺、知らないの、阿部ちゃんなら信じてくれる？
信じてお願い...何も知らなかったの、」
「大丈夫、ちゃんと分かってるよ
佐久間のこと信じてるから、大丈夫だよ」

あの状況を見て佐久間を責めることは誰もしないだろうけど、なんでこんなに訴えているの？

ああ、そうか、佐久間は過去に...

「大丈夫、佐久間、だいじょっ」

そこまで言って激しい頭痛がした

痛い、鈍器で殴られたような痛みと脳を掻き回されているような気持ち悪さが襲ってくる

佐久間は
「信じて、おねがい......」
と小さく呟きながら目を閉じた

なんで、急に、頭痛？

考えていても、頭痛が治ることはなくて今までで一番鋭い痛みが来た時、身体の防御反応のようなものに強制的に思考がシャットダウンされ、地面に伏せた

ラウールside

立て続けに皆んなが倒れていき不安になっているのと周りが暗くなってきたのが合わさり、めめがパニックになったのを落ち着かせていた

「いやだ、怖い...来ないで、怖い、怖い、」
「ここには怖い人なんていない、大丈夫だよ」
「怖くないよ、俺らがいるから大丈夫、」

でも中々落ち着かないどうすればいいんだろうと考えていると、向こうで佐久間くんと阿部くんが倒れているのが見えた

あの２人も、？

駆け寄ろうとするとめめが意識をなくして康二くんが
叫び声をあげた

「めめ...居なくならないで、やだ、みんな、
ぁぁあああああああああ！！！！！！！」

叫び声を聞いてふっかさんが外に来てこっちに駆け寄ってくる

「大丈夫だよ、康二、俺らここにいるよ」
「っいや！また、みんな、が...いなく、なっちゃう」
「大丈夫、大丈夫だよ康二くん
僕はここにいるよ？みんないなくならないよ」

ふっかさんが大丈夫だよって優しく優しく言って康二くんの頭を撫でると康二くんは眠りについた