浦島坂田船の冒険4〜魔王そらまふと決意のプリンセス〜

127 突撃！！ ページ27

まふまふ side





_____ゆらゆら、ゆらゆら揺れている。




怪しげに光る紫の炎が、ゆらゆらゆらゆら。



……まるであの子の心みたいだ。



そんなことを思っていると、誰かがドアを叩いた。


その人は返事をする前にドアを開いて入ってきた。



ま「…そらるさん。どこ行ってたんですか？」


そ「……A、まだかなって。」




彼はそう小さく答えた。


思わず笑ってしまった。


やっぱり、考えていることは一緒なんだなって。




……すると、また誰かがドアを叩いた。



…




……今度は返事をしないと開かないみたい。



ま「入っていいよ。」



？？「…失礼します。」



わざわざ両手で扉を開き入ってきたのは、
僕らの“しもべ”だった。



…確かコイツは…女子供関係なく殺した殺人鬼だったっけ。



ま「…何？」


しもべ「…何者かがこの城に接近中……。」




…ガタッ！



僕よりも先にそらるさんが立ち上がった。



そ「やっぱり夜に来たか……！」


そう言いつつ、そらるさんはとても嬉しそうに微笑んだ。



そ「A……Aは“アイツ”みたいな愚かな判断はしないよな…？」



…自問してるのか、僕に聞いてるのか。それとも………。


何であろうと僕は答えられないし、黙っていた。



……でも、なんだろう……なんなんだこの気持ち……。



……僕はAに………。






…





_______ドッ…カァァァン……！！




そらまふ「「！！！」」




来た！


僕はすぐに薄い紫色の水晶を取り出して、魔法をかけた。



この城の付近や中などの様子を水晶に映し出す魔法。



もやもやと薄紫が晴れて、あの勇者たちが映った。




……ここには、槍使いと魔法使い。



………こっちは勇者と武闘家と……




…





……あれ？





そ「……どういうことだよ…！？」




そらるさんも異変に気がついたみたい。





……そう、この城のどこにも……








…






…









……Aがいないんだ。

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