裏切りとの戦いは知っている 奮闘編

対峙２ ページ22

ふり返ると、若武、上杉君、黒木君、翼、忍そして砂原！？
あわてて小塚君と久美さんが走って来た。
｢悪いけど、今の会話録音させてもらったよ｣
｢騙されてた俺がバカだったな｣
｢薬使うなんて思ってなかったよ｣
｢マジありえねぇな。お前｣
みんなに軽蔑され、西野さんは一歩下がる。
けどまたニヤリと笑う。
｢そう。へーえ。じゃ、坂原はあの世行きね｣
そう言ってナイフを取り出した。
え！？
｢坂原を社会的に消すつもりだったけど、そうはいかないみたいだし、もうこうするしかないわ！｣
西野さんは指をパチンッと鳴らす。
すると、後ろから柄の悪そうな人達が大量に出て来た。
｢めんどうだから、あいつら全員やっちゃって！｣
西野さんの声が終わるか終わらないかぐらいで柄の悪そうな人達は私達に襲いかかった。
｢小塚、彩、久美！何か武器になりそうなもの探してきて！
男子メン！とりあえず、ヤンキー達頼むよ！
西野は女子だから私が！｣
あっ！
ある考えが浮かんだ私は、慌てて近くの若武の家に入った。
いつもの様に島崎さんが出てくれた。
｢あら立花さん。みなさんは……｣
｢すみません、モップ貸してください！｣
島崎さんは驚いた様子だったけど、何も言わずに貸してくれた。
さっきの所へ戻ると、ほとんどのヤンキーは倒されていた。
三花はナイフを持つ西野さんの手を抑えていて、睨みあっている。
「どうして！？
どうしてあんな事したの！？
薬を使ってまで……！」
西野さんは強く三花を睨んだ。
｢私はね、前まであんたと同じ探偵だったのよ。
それなりの数の事件を解決してたんだけどねぇ｡
そこにあんたが現れた。
あんたは子役だかなんだか知らないけど有名になった。
jc探偵という人間は一人しかいらない。
メディアはあんたの方をとった！
あんたさえいなければ私は有名になれたのに！！
言っておくけどあれくらいの推理、私にもできたわ！！
その上KZまで使って！
ムカつくのよ！
だからあんたから男子メンバーを奪おうと思ったの！
あんたはテレビや雑誌に出るという目標でありゴールを手に入れたんだから男子メンバーなんて要らないでしょ⁉
あわよくばあんたがメンタルやられて探偵をやめればと思ったわ！
そうしたら変わりに私がjc探偵として活躍できるもの。
あんたは私の道を奪った！！
だからあんたからKZメンバーを奪ったのよ！
これでウィンウィンでしょ！？
わかった？
これで満足！？｣

｢言葉を選びなさい｣

三花は静かに言う。

対峙３→←対峙

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す