Iris【柿原徹也】

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私は今全速力で事務所まで走っています。


最悪だ…最悪だ…！！
社長への恋心を自覚したら全然眠れなくて気づいたら8:50だった









貴方「もう〜！！！全部お母さんのせいだ！！」








お母さんが昨日変な事言わなければこの気持ちに気づくことも無かったし眠れなくなる事も無かった！
それに起こしてくれてもいいじゃん！バカ！！









貴方「はぁ…っはぁ…っ」








やっと事務所が見えて駆け込むと社長が仁王立ちしていた








柿原「20分遅刻」

貴方「すみません…」

柿原「またスッピン」

貴方「寝坊してしまいました…」

柿原「…」








怒った顔で私を見つめる社長に少しだけ怯え俯いた
あれだけ言われたのに遅刻するなんて…きっと相当怒ってる。

怒鳴られる事を覚悟してギュッと服の裾を掴むと頭に温もりを感じた
顔を上げると優しい表情で私の頭に手を置いていた









柿原「言い訳したら怒るつもりだった」

貴方「っ…本当にすみませんでした！」

柿原「反省してんならいいよ」







怒らずに許してくれる社長に深く頭を下げた
どこまでも優しい人だ。でもその優しさに甘えてはいけない。もう絶対社長との約束を破らない。
そう心に決めた







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