好きの花びら

花びらが6枚 ページ7

担当「分かったわ。早速今から打ち合わせとか入るけど良いかしら？」

『大丈夫ですよ』


買い物にいく予定だったけど、アニメの打ち合わせならこっちが優先だよ。




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そして、数時間後。脚本家や音声監督などアニメに携わる方々が編集社にやって来た。程よい広さの会議室に関係者たちが集ったみたい。


監督「この度はありがとうございます、伊原爽香先生」

『いえいえ。こちらこそ、よろしくお願いします』

監督さんと握手を交わして打ち合わせが始まった。




キャラクターデザインについて。
脚本について。

あっという間に時間が過ぎてゆき、気づけば4時間が経っていた。打ち合わせに一段落がつき、監督さんたちはぞろぞろと帰っていかれた。



担当「お疲れさま！まさかこんなに長くなるなんてね(笑)」

『そうですね。でも、楽しかったですよ』



アニメ化って現実がまだ頭の中から離れない。ほんとうに嬉しいよ。


『あ、私も帰りますね』

担当「うん！あ、ちょっと待って‥‥‥はい」


担当さんから渡されたのは一枚の紙。キャラクターの名前が並んで書いてあった。

担当「貴女には内緒だったけど、キャストが決まってるみたいよ。アニメ化を承諾してくれると前から思ってたのね、監督さんは」



なんと、そこまで！？
早いですね監督さん‥‥‥。



私は、キャストの名前を上から順に眺めていった。主人公役は花澤香菜さん。おお、香菜さんが演じてくださるのか‥‥‥嬉しいな。



そして、主人公の片想いの相手役は――――







『‥‥‥‥ッ』





　 ――――木村良平。

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