【賭ケグルイ】会長の幼馴染みは、

6. 聞きたくないよ、 ページ8

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教室に入り、
一番端にあるわたしの席に座ったと同時に
チャイムがなった。

久しぶりの椅子の感触は冷たくて
あぁ、なんでこんな体になってしまったのだろうかとため息が出た。

普通の人のような体力が欲しい。
楓を探すだけでも疲れてしまう私が憎くてたまらない。


……どんな大金よりも、私が欲しいものは''普通の体''で。


ギャンブルするのにも体力を使って、
だからギャンブルは出来なくて。

もし、ポチやミケにギャンブルを挑まれたらどうしよう、
なんて考えていると授業が始まった。





「それじゃあここの式を…雪白、やってみろ」

『…はい』






久しぶりに来たのに…と思いつつも
簡単な式のようでホッと安心した。

新品のチョークを手に取り、黒板に式を書く。
思っていた以上に長かった式を書き終えると
先生やクラスメイトから拍手をしてもらった。

…簡単な式、なのに？








「雪白さん凄いよね〜副会長で、頭も超いいとか！」

「ほんと羨ましいな。美人で、肌も白いし」

「でも最近学校来てなくない？どうしたんだろ」








聞きたくもない言葉が聞こえてきて
思わず耳を塞ぎたくなるけど、ぐっと堪える。

やだやだやだ。聞きたくないよ。

学校に行けない日がある分、家でやってるだけなのに。
肌が白いのは、ただ単に外に出ないだけなのに。

……といっても、
学校はあと1年も無いわけで。

なんだか寂しいなぁ。
生徒会のメンバーと別れるのは悲しいし…。



先生が書き残した板書を
ノートに写していると、タイミングよくチャイムがなった。








『…なんかお腹すいたな』







ポケットから飴を取り出して、口に放り込む。
すると甘い味が口の中に広がっていった。

あと午後の授業は一時間だけ。

それが終われば生徒会室に行けると思うと、
あと一時間、頑張れるような気がした。










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ラッキー☆賭ケグルイキャラ

生志摩 妄

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