高学歴ファミリー

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航平がサラダを作ってくれたのが今日の朝。

俺が学校から帰ってきたときにキラキラとした目で祥彰が見つめてきたのが3時間前。

朝のサラダが再び俺の前に出てきたのが5分前。

そして、食べろ食べろと言われているのが今。

駿貴「今日は絶対食べて貰うからな！！」
拓司「そうだそうだ！」
拓哉「こんな日が来るとは…」
拓朗「…あの拳兄ちゃんが…」

ガヤ芸人の駿貴兄ちゃんと何故かサラダの存在を知っている三拓。そして祥彰と航平の目線が俺の顔に穴を空けそう。


『…分かったよ、食べるから……』

俺がそう言った瞬間、末っ子たちの顔がパァァァと輝いて、ガヤ芸人たちは「うぇーい」なんて言って喜んでいる。何だよ、後でお仕置だぞ。

『うわぁ…』

久しぶりに橋で掴んだ葉緑体に、思わず声が漏れる。

『…いただきます』

感情を殺して口に運ぶと、俺の嫌いな味が広がる。思わず顔を顰めるが、そんな事を気にも留めずに周りの人達は喜んでいる。

駿貴「すげぇ！拳が野菜を食べたぞ！」
拓哉「歴史的瞬間…！」
祥彰「よかったねこーへい！」
航平「うん！」

『…うぇぇ無理…』

そんな俺の心の叫びは届かず、ガヤ芸人たちに掻き消された。

まあ、よく頑張ったよ、俺。
明日はポテチ食べよ。

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