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23. ページ23

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Ren side.



『お世話になりました』



そう言って、目の前に居るAの父親に頭を下げる。


俺が契約違反をしてしまったばかりに、これまで代々続いていた赤城家と永瀬の関係は崩れてしまう。



俺は、取り返しのつかないことをしてしまった



永瀬の名に…冬馬さんの名に傷を付けてしまった




もう、合わせる顔なんかないな…



そんなことを考えながら、意外にも冷静な対応が出来ていると思う。



頭を上げ真っ先に目が合ったのは紫耀。


だけどすぐにそれは逸らされてしまう。




こいつはほんまに、Aに惚れてる。
だから大丈夫や。こいつなら幸せにしてやれるやろ。



『…紫耀…いえ、失礼致しました。


紫耀様、Aお嬢様のこと
よろしくお願い致します。

どうかお幸せにしてあげてください。』




お前にAのこと任せるわ。




紫耀からの返事を聞くことなく俺は二人に一礼し、背を向け歩き始める。






ここにはたくさんの、Aとの思い出がある。




ひとつひとつ、噛み締めながら一歩一歩踏み出す。





門をくぐり目を瞑り深呼吸をする。





もし、もし自分の気持ちに正直になっていいのなら俺は






出来ることならずっと一緒に居たかった。





彼女を幸せにするのはあいつじゃなくて俺でありたかった。





『…ごめん…、ごめんなぁAっ』






幸せにしてやれんくて、ごめん。





でも紫耀を選んだAは賢いよ。間違ってへん。




これからは、俺の片想い。
遠くからずっと幸せ願ってるから。



「…ん…!廉ッッ!!」



流れる涙を必死で抑え込み歩き続ける俺の耳に愛しい声が聞こえる。



あれ。遂に可笑しくなってもうたんかな、俺。
好きすぎて、Aの声の幻聴まで聞こえ始めてる



「待ってッ!!待ってよ廉ッ!!!」


『…っ』


思わず振り向けばそこには居るはずのないAの姿。



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設定タグ:永瀬廉 , 平野紫耀 , King&Prince
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涼宮美桜 - このお話めっちゃくっちゃ大好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます!! (2019年8月9日 8時) (レス) id: 67fa9efd8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:China | 作成日時:2019年7月21日 18時

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