恋に憧れるあの子の後ろで二十日目 ページ21
その頃…。
阿久利side
「…もしもし?」
「…どちら様ですか。」
何コール目かでようやく相手が出た。
「はじめましてですね。私…泉野阿久利と申します。そちらは…菅原孝支さんであってるかしら。」
「そうだったら?」
電話越しにニヤリ、と私はほくそ笑んでみせる。わかりやすすぎだ。彼は私が目当ての人。確信をした。
「否定しないのね。…っと、本題。あなたがもし、菅原孝支でないなら切っても構わないけれど…。伊集院Aの事で提案があるの。」
わざと幼なじみの名前をちらつかせる。私くらいになると情報網をくぐり抜けることは容易い。もう全て調べ済み。
「A…?」
「私…、その子の許婚に恋をしているの。幼なじみよ?…あなたも、私と同じ立場じゃない?」
「…っ、さっきから何を言いたいのか分かりません。もう切り───「急がなくていいじゃない。」
急かすようなセリフを吐く彼に余裕綽々に言い放つ。
「私が言いたいのは、“一緒に組まない?”ってこと。
────Aさんの許婚は、あなたと同じくらいの会社地位よ?私もAさんと同じくらいの会社地位…。」
向こうで、詰まるのが聞こえる。さらに押しをかけるように告げる。これで食いついてくるハズ。
「お互い許婚が入れ替わっても損は無いの。私達にとってはむしろ得だと思わない?」
───どう?いいと思わない?
誘うように呟くと向こうで息をのむのが聞こえる。そして、
「………分かった。」
その返事を聞いた瞬間、私は笑みが堪えられなくて「フフ」、とほくそ笑んだ。
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ユナン(プロフ) - 椿さん» はい!わかりました!ありがとうございます!コメント遅くなってごめんなさい。(´・ω・`) (2016年3月6日 23時) (レス) id: cf8e161d90 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - です。 (2016年2月25日 21時) (レス) id: 6ddfbdbf33 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - すみません。見直しをしたらいいたい事が書かれていませんでした。本来いいたかったことは、メッセージありがとうございました。また、よろしくお願いします。 (2016年2月25日 21時) (レス) id: 6ddfbdbf33 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - お久しぶりです!母に見るのを止められていました。いつ見てもドキドキします! (2016年2月25日 20時) (レス) id: 6ddfbdbf33 (このIDを非表示/違反報告)
sayaka(プロフ) - ユナンさん» こちらこそ、夜分遅くにすみません。久しぶりの更新にテンションMAXです!!ありがとうございます。これからも、応援しています。 (2016年1月27日 23時) (レス) id: a1946caf5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユナン | 作成日時:2016年1月8日 0時