普通が恋したお嬢様 (ページ14)

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図書室に着いた訳だけど...

『こちらは.....倉庫でしょうか？それにしても小さい気が....』

渡「いや、ここが図書室。本体だから。」

『なんと！....』

これ各教室入る度に驚かれるんじゃない？

渡「.....やろっか。」

『はい！』

図書室での掃除は本に被ってるホコリを落としたり巻数があるやつは順番に並べたり、そういうの。

渡「そこに脚立あるから上からホコリ叩いて落としちゃって」

ハタキの使い方も教えて掃除スタート

と思ったら、

『なべりん、脚立の開き方がわかりません....』

ほんっとに何も知らないなこのお嬢様

脚立も開いてあげて今度こそ本当に掃除スタート

木ノ瀬さんがホコリを落としてくれてる間に俺は巻数を揃えていったり返却ボックスに入れっぱなしの本を直したり、忙しなく動いてる。

ずっとお互いに黙ってるのも気まずいし気になった事を聞いてみることにした。

渡「木ノ瀬さんって頭いいの？」

『んー、良いかと言われればそんなに....元々お勉強は好きではありませんし、ですが家にいるとそれしかする事がないので』

渡「友達と遊んだりとか、やっぱりしないもんなの？お嬢様って」

『そうですね...お茶会などは開きますが、皆様のようにカラオケと言われる所に行ったりゲームセンターと言われる所には行ったことがありませんし、実際に見たこともありません』

渡「マジ？楽しいのに」

『それに執事が誰かしら傍にいるのでそもそも自由な行動はあまり出来ませんね』

高校生だよ？人生で一回きりだよ？いや全部そうなんだけど

しかも三年で行ったことないって、もう高校生活終わっちゃうじゃん。

渡「.....今度行ってみる？」

『！！っほんとです....うわぁ！！』

渡「危ない！」

勢いよく振り向いて足を踏み外した木ノ瀬さんが落ちそうになるのを間一髪で受け止める

心臓に悪すぎる.....たまたま近くにいて良かったわ....

渡「、はぁ、まじビビった...」

『す、すみません！お怪我は！？あぁどうしましょう....』

渡「や、あの大丈夫だから、とりあえず降りて、」

『っは！すみません、すみません、ごめんなさい！』

渡「あのこういう時は、普通はありがとうって言うんだよ」

『....ありがとう、ございます。』

渡「どういたしまして笑」