【実況者】怪盗レトルト参上!! 5品目 【主に平和組】

そーさふぁいる10 ページ10

「それじゃ、いくぞ。」


俺の一声に、裕太と蘭たんが頷く。
俺は大きく息を吸い込んで、声を張り上げた。


「さいしょはぐー！！！じゃんけん…」
「ぽん！！！」


なんでこんな全力でじゃんけんしてんだろ…


＊


蘭たんから廃倉庫の数を聞いて考える。


「3つもあったらどこに怪盗レトルトがいるかわからなくねーか？」


俺の一言に裕太が答える。


「1人ずつ行けばよくね？」


＊


そうだ、こいつのせいだ。

みんなAを助けたいがためにじゃんけんに全力を注いだ。
まぁ、蘭たんは別にって感じっぽいけど。

そして、只今の勝負の勝者は


「お、俺の勝ちか。」


あんまりこだわりのない蘭たん。
なんでだよ神様。
俺がAを助けたいんだよおおおおお

なんて、心の中を知るはずのない蘭たんは適当にここーと決めた。

残るは俺と裕太。


「さっいしょーはぐー！！！」
「じゃんけんぽん！！！」


俺と裕太の気合の入ったじゃんけんに蘭たんが怯む。
勝ったのは


「俺だ！！！」


勝者は俺、キヨ。
やったぜ。


「いいし！残り物には福があるとか言うし！！」


なんて、裕太の負け惜しみのような言葉を聞きながら俺は1つの廃倉庫を選んだ。

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