それはきっと誤解である ページ13
柳川side
……どういうことなんだ？
見間違いなのか？
いや、確かにあれはAだった。
なんで、あいつがここにいるんだ？
ありえないことに頭がフリーズしかけている。
リーダーに聞いた、「怪盗がおれたちのゲームをねらっているから守れ」という指示。久しぶりに大物の敵が現れたので楽しみにして待ちかまえていたが、なぜここにAがいるのかがさっぱり分からない。
しかしここで、おれは神宮寺に聞いた「クイーンは変装の名人」という言葉を思いだした。
まさか……。
いや、きっとそうだ。あれは、Aではない。彼女がここにいるはずがない。
そうだ、きっとあれはAに化けたクイーンだったのだ。
そう思うと、なんだか怒りがこみあげてきた。
床に転がったペットボトルを見る。
「……」
拾いあげて、また
きっとクイーンは、おれのAに対する気持ちを知っているのに違いない。そのうえで化けたのは、からかっているつもりなのだろうか。
──ますます、許せないな。
身体の中で渦巻く、どす黒い感情。皮膚から出て来るのは、湯気ではなく殺気。
怒りの感情に押し流されるまま、おれは走りだしていた。
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Aside
ポンッと、私の肩に手が置かれた。
あんぎゃぁ〜！
驚いて、思わず通信機を落としそうになった。
いや、これは振りかえらなくても分かる。この隠すこともしない強い殺気は、柳川さんだ……。
ありえない、だって速すぎる。あの部屋からここまでどれだけ遠いと思ってるんだ！
瞬間、イヤな予感を感じとっさに体が動いていた。
ビュッ！
目の前を風が吹いた。眼前ギリギリでこぶしで避けていた。
あ、あぶな……。
続いて、左右の連打。
ボッ！ボッ！ボッ！ボッ！
爆発音が鼓膜を揺らす。
……殴る時の擬音語として間違っているだろ！
『！？ち、ちょま……うわっ！』
本当に寸前かつ偶然で避けている。生きているのが不思議なくらいだ。反撃の隙さえあたえない。できるわけがない。
なんで！？柳川さんは相手が私だってこと気づいてるんでしょ！？なんで攻撃してくるの！？
……あ、裏切ったから？
だからといってたいして強くもない、むしろ貧弱な女の子相手に本気の暴力はひどいんじゃないか？
『あの、柳川さ……』
ドガッ！
私の顔の真横に拳が叩きつけられた。いつの間にか壁に追いつめられていたらしく、ヒビが入りパラパラと破片が落ちる。
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鳥羽(プロフ) - 夜巣雅さん» わざわざ長文ありがとうございました。とても温かみのある内容だったのでとても嬉しかったです。丁寧に読ませていただきました！わたしの小説で、はやみね先生に興味をもたれる方がいるだけで、これからも更新の励みになります！これからも、更新頑張ります！（≧∇≦） (2017年10月20日 19時) (
レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - 桜さん» 返信遅くなりすみません、コメントありがとうございます！これからも更新頑張りますね！(⌒▽⌒) (2017年10月20日 19時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
夜巣雅 - 前文の続きです。とても面白い内容で夢中になって読みました。この作品がきっかけで、はやみね先生の作品も読んで見たいと思いました。興味を持つきっかけを与えてくれてありがとうございます。これからの更新も頑張ってください！長文失礼いたしました。 (2017年10月18日 23時) (レス) id: b52001774d (このIDを非表示/違反報告)
夜巣雅 - はじめまして。つい最近読み始めた者です。最初、別のトリップ作品を読んでいた時に下の関連のところで鳥羽さんの作品を見つけました。元々はやみね先生の作品を知らなかったので「はやみねキャラ？何のキャラだろう？」と興味を持ち、鳥羽さんの作品を読んでみました。 (2017年10月18日 23時) (レス) id: b52001774d (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - ナツさん» きゃー！嬉しい言葉をありがとうございます！まだ好きでいてくれるなんて（≧∇≦）！私生活が忙しい中本当にこの言葉は励みになります(^^)これからもナツさんの言葉を胸に、更新頑張ります！コメントありがとうございました！！！ (2017年9月14日 22時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥羽 | 作成日時：2017年7月30日 13時
