隣の空席 ページ7
羽衣母さんは、とっても役にたった。
創人くんはおふろにはいり、おむつをかえてもらい、ミルクをたらふく飲み、亜衣たちの小さいときのおもちゃで遊んで、ゆりかごでゆられている。
羽衣母さんは、注意すべきことを紙に書きだして、教授にわたした。
『それにしても、創人くんを私たち二人だけでお世話かあ……』
ソファーにドサッと倒れこむように座る。羽衣母さんの手伝いでクタクタだ。お母さんって、大変なんだな。
教授はすでに死んだように寝ころんでいる。
夜中、創人くんが大泣きした。
ちょっと寝たらワギャーと泣くし、泣きやんだと思ったらワヒャーと泣き……。
とても、眠れなかった。
私、明日学校なんだけどな……。
クマができた目をこすりながら学校にいくと、創也くんが欠席していた。
彼はここ最近ずっと学校を休んでいる。
隣の席が空いているのは、なんだか寂しい。美晴ちゃんも心配そうに創也くんの席をチラチラ見ている。彼女は我慢できずに、数名の女子とともに内人くんに話しかけに行った。
創也くんと仲が良い内人くんなら、なにか知っていると思ったのだろう。
「創也くん、今日も学校休んでるけど、だいじょうぶなの？」
複雑そうな顔をする内人くん。
美晴ちゃんに話しかけられたのはうれしいが、内容が創也くんのことだからなんか嫌だ──こんなところかな？
「うん、まぁ、だいじょうぶなことはだいじょうぶなんだけどね」
声をひそめる内人くん。
「じつは、創也のやつ、ちょっと体調をくずしてるんだ」
「そうなの！？」
「お見舞いに行きましょう、創也くんが心配だわ」
「ねえ、クラスで千羽鶴折らない？」
ざわめく女の子たちに、あわてる内人くん。
「いや、ちょっと待って！さすがにそこまでしなくても……」
「内藤に賛成だな。竜王のためでも、やりすぎだぜ」
二組の愛子ちゃん命の達夫くんが口をはさむ。うしろで、健一くんたちがうなずいている。
「なによ、あなたたち、創也くんが心配じゃないの？」
女の子たちが食ってかかる。女子vs男子の恐怖の争いが始まろうとしていた。
「いや──」
ゴホンと咳をして立ちあがる内人くん。クラス中の視線が内人くんに注がれる。
「ずっと黙ってたんだけど、創也、ものすごい下痢なんだ。面会謝絶だから、しばらく学校にはこない」
休み時間。私は内人くんのほうへ歩み寄る。
『内人くん、創也くんが下痢って、本当？』
「……どういうこと？」
一拍の間をおいて内人くんが聞きかえす。
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鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！なかなかの長編になりそうです(汗)更新頑張ります！ (2017年4月29日 11時) (
レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - クイーンが登場！！(≧∀≦)でもまさかの展開ですね！？��(ﾟДﾟ)続きが気になります…！ (2017年4月27日 23時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» 喜んでいただけて何よりです(*^_^*) (2017年3月15日 7時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - わぁあ！！神宮寺さん！！(≧∀≦)素敵です！！ (2017年3月14日 11時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！頑張って更新しますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2017年3月12日 17時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥羽 | 作成日時：2017年2月11日 21時
