油断できないランチ・タイム ページ24
「今日はなんだ？」
神宮寺さんの問いに柳川さんは何も言わず皿を置く。
どうやらサンドウィッチのようだ。コンビニで売ってるものとは違い、中に挟んだ具材が見たことがないものが多い。自然に一工夫加えている辺り、本当に料理上手なんだなと思う。
『……おいしそう』
彩りよく並べられたサンドウィッチを見て、思わずため息をもらす。
「ウイロウは栗井栄太の中で一番料理がうまいんだぜ」
「みんなのつくったのは、料理とは言わん」
ため息をつく柳川さん。
「確かに、神宮寺さんなんて生卵しかつくれないしね」
「そう言うジュリアスだって、カップラーメンに卵をいれただけじゃねえか」
低レベルな争いに、柳川さんは頭痛をこらえるように眉間のあたりをおさえた。
「そういえばAさんは、料理できるんですか？」
ジュリアスくんの質問に、私はうなずく。
『必要最低限は。家族がつくらないので私が毎日つくっているんです』
「へー、すごいな。じゃあ、ウイロウがいないときは、Aにつくってもらおう」
冗談めかしてうんうんとうなずく神宮寺さん。
『柳川さんがいないときなんてあるんですか？』
「ウイロウはたまに趣味で紛争地帯に行くんだ」
……なんて濃ゆいメンバーなんだろう。そもそも、紛争地帯に行って何をするんだ？国境なき医師団ってやつか？
「でもさ、姫よりかはみんなマシだよね」
ジュリアスくんの言葉に、うんうんとうなずく一同。どうやら柳川さんの話は本当らしい。
「あら、わたしが誰よりマシですって？」
とつぜんの鷲尾さんの登場に凍りつく一同。
「誰って全員……クギャギャ！」
「あら、誰に向かって口聞いてるのよ〜」
両手で口を引っぱられ、悲鳴をあげるジュリアスくん。
ほかの人たちは関わりたくないのか目をそらしている。栗井栄太ご一行さまの力関係がよく分かる光景だ。
「せっかくお客さまを呼んだんだから、わたしがつくるって言ったのに」
口をとがらせる鷲尾さんに、「いや、それだと死人ができるよ」とまたよけいなことを言って口を引っぱられるジュリアスくん。誰がどう見ても再起不能だ。
柳川さんがソッと一人前のサンドウィッチを片づけたのを私は見のがさなかった。
『「「「いただきまーす」」」』
ジュリアスくんを除き全員が手をあわせる。
それはまるで、ジュリアスくんのために、お悔やみを申し上げようと手をあわせているようだった。
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鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！なかなかの長編になりそうです(汗)更新頑張ります！ (2017年4月29日 11時) (
レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - クイーンが登場！！(≧∀≦)でもまさかの展開ですね！？��(ﾟДﾟ)続きが気になります…！ (2017年4月27日 23時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» 喜んでいただけて何よりです(*^_^*) (2017年3月15日 7時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - わぁあ！！神宮寺さん！！(≧∀≦)素敵です！！ (2017年3月14日 11時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！頑張って更新しますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2017年3月12日 17時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥羽 | 作成日時：2017年2月11日 21時
