イッツアスモールワールド ページ18
この洋館は靴を脱がない、欧米タイプの家らしい。あまり、慣れないな。
長い廊下を歩きながら、私は男の人と会話する。
「おれの名前は神宮寺直人。日直の直に人って書いて、「なおひと」と読むんだぜ。きみは？」
『私は、田中Aです。招待されて来ました。
ところで、あなたが栗井栄太なんですか？』
「うーん……そうとも言えるし、言えなくもねえって感じだな」
「うまく説明できねえ」といった様子で首をひねる神宮寺さん。
やっぱり。昨日の仮説が確信となる。
あとは、私を招待した理由だけ……。
私が考えこんでいると、神宮寺さんが声をかけてきた。
「Aは、姫と知りあいなのか？」
『姫？誰です、それ？』
「鷲尾麗亜──おれたちは、わがままだから“姫”って呼んでる」
「このことは姫には内緒だからな。本人はスター・ウォーズのレイア姫からきてると思ってるから」と声をひそめて神宮寺さんがウインク。私はすなおにうなずく。
『鷲尾さんとは、公園でたまたま知りあいました』
「それは、ほんとうか？」
疑りの目線を向けてくる神宮寺さんに、私は鷲尾さんにもらったサイン入りのレシートを向ける。
「確かに、姫の字だな」
神宮寺さんがとっても深い笑みで納得する。
鷲尾さんのサインは、"ある意味"誰にも偽造できない、特別なものだ。
そんなことを話している間に、応接間についた。広い部屋に高そうな家具が、上品にならべられている。
「連れてきたぜ」
その言葉に、正面のソファーに座っていた鷲尾さんが顔をあげる。私を見ると、満面の笑みになった。
「あーら、来てくれてありがとう、Aちゃん！」
『招待していただき、ありがとうございます、鷲尾さん』
私は、頭をさげる。
「そんなにかたくならなくていいわよ。はいこれ、あげる！」
立ちあがり、近寄ってきた鷲尾さんが私の口に(強制的に)駄菓子をつっこむ。
目を白黒させる私に「これも！」と第二の駄菓子をつっこもうとする。待ってまだ口の中に残ってます。
『ちょ、ちょっと待って下さい鷲尾さ……』
「姫、そのへんにしとけ」
そこで、どこかで聞いた低い声。
のそりと、ソファーの裏から人影が立ちあがった。
見覚えのあるボサボサの髪に、ねむそうな目。
……この人は。
『や、柳川さんん！？』
「久しぶりだな」
柳川さんが、フッと笑う。
まさか、栗井栄太の半数が偶然会ったことがある人だなんて。なんて世界は狭いんだ。
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鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！なかなかの長編になりそうです(汗)更新頑張ります！ (2017年4月29日 11時) (
レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - クイーンが登場！！(≧∀≦)でもまさかの展開ですね！？��(ﾟДﾟ)続きが気になります…！ (2017年4月27日 23時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» 喜んでいただけて何よりです(*^_^*) (2017年3月15日 7時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - わぁあ！！神宮寺さん！！(≧∀≦)素敵です！！ (2017年3月14日 11時) (レス) id: fc45d488d7 (このIDを非表示/違反報告)
鳥羽(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！頑張って更新しますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2017年3月12日 17時) (レス) id: 4acd08ad41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥羽 | 作成日時：2017年2月11日 21時
