13 ページ40
北斗side
こーちは鼻水をティッシュでちーんってかみながら、キョトンとして俺を見つめた。
優「？」
北「わかる？」
優「な、何？」
北「鈍感過ぎるのも考えものだな・・」
優「？」
北「・・・ジェシーの事。」
優「ジェ・・ジェシー？」
ライバルに塩を送るのも癪に触るけど
北「そう。好きなんでしょ。ジェシーの事・・・」
「もちろん、家族としてでは無いよ」
優「え！！」
優「そ・そんな事・・・」
北「・・無い？そんな訳ないでしょ・・」
途端にコーチの瞳がゆらゆらと揺れはじめた。
優「わ・・わかんない・・」
北「本当？」
優「・・・」
北「もっと自分の気持ちと向き合ってごらん・・。」
優「北斗・・・」
( そうじゃ無いと俺、諦めきれない。お前の事。)
この言葉は飲み込んだ。
北「俺さ・・・。もう少しで、あの講義終わるんだ。
だから、ここから引っ越そうと思う・・・。」
優「え！」
北「気持ちに区切りも付けたいから」
北「一緒に住むのはやっぱりキツイ」
優「・・ごめん」
北「・・もう謝んな・・抱きしめたくなる・・」
君は困った様に微笑んだ。
さよなら。
恋人としての君。
優吾side
今日は俺の専攻する大学の授業が無い事から、北斗を見送った後、リビングで暫くぼーっとしていた。
北斗の言葉が頭の中でリピートする。
「好きなんでしょ。ジェシーのこと。」
避けていた自分の気持ちと向き合うという事。
俺はジェシーと出会った頃の事から思い出していた。
母さんに連れられて行ったジェシーの家。
不機嫌そうに俯いた彼。
その数日後、ドッキリをしようと話したときの人懐っこい笑顔。
父さんと母さんが亡くなった知らせを聞いた時の泣き顔。
俺が泣いた時、抱きしめてくれた彼の力強い腕と温かな胸。
励まし合って支え合って過ごした日々。
2人で過ごしていた笑顔溢れる日常。
そして彼に抱かれて傷付いたあの日。
あの時、いきなり無理矢理された事はショックは大きかった。
でも泣いて謝るジェシーを見た時、息が詰まるほど苦しくて思わず抱きしめたくなった。
モデルさんとの熱愛報道を知った時も。
会いたくて
苦しくて・・・胸が締め付けられて。
目まぐるしく変化する自分の気持ちを思い出す。
・・・俺
やっぱり・・ジェシーの事が・・きっと好きだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 315人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫂(プロフ) - たぬをさん» 「手紙」そうなの、初作品なんですよねぇ。文章拙いですけど私も思い入れあります(^^)またああいうシリーズ物作れたらなぁって思ってます。学生さんの爽やかな感じね(^^)いいですよね。今ドロドロなんで笑。またたぬを様に喜んでもらえる作品作りたいです！ (2021年7月12日 1時) (
レス) id: 7e2afa0867 (このIDを非表示/違反報告)
櫂(プロフ) - たぬをさん» たぬを様ぁ。いつも見守って頂きありがとうございます！出会って1年以上経ちましたねぇ。今でも1番初めに頂いたコメント忘れられません。うれしかったんですよねぇ。ところで手紙シリーズ読み返して頂いてるなんてありがとうございます！ (2021年7月12日 1時) (レス) id: 7e2afa0867 (このIDを非表示/違反報告)
たぬを(プロフ) - ��沢山の人を引きつけるであろう文面にどれだけ心奪われているかっっ！これからも櫂様はわたしの癒しであり心の支えです。どうか体に気をつけて素敵な作品を沢山見せて欲しいです。長文失礼しましたm(_ _)m (2021年7月11日 20時) (レス) id: 31d9a0f904 (このIDを非表示/違反報告)
たぬを(プロフ) - �−ネ佑い弔眩播┐丙酩覆△蠅�とうございます。櫂様の作品は全て読みふけってます(*^^*)手紙シリーズも何度読み返してもキュンキュンしてしまってます。読み返してびっくりしたのが手紙シリーズが初作品という事！(すみません�△紡海�ます) (2021年7月11日 20時) (レス) id: 31d9a0f904 (このIDを非表示/違反報告)
櫂(プロフ) - ventdさん» ventd様ぁ〜！！「手紙」シリーズから読んで頂きありがとうございます！そこが私のスタートだったのでホント感慨深いです。この2人は他の作品に較べて若干若いので可愛い感じで終わりましたけど、もう少し大人な展開で番外編の短編書けたらなと思ってます！お楽しみに！ (2020年12月10日 7時) (レス) id: 7e2afa0867 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫂
| 作成日時：2020年9月28日 19時
