軽率タクティクス! ページ12
──あのあとクローバー先輩に頑張れよって頭撫でてもらえたからうっきうき!もう俺1人で終わらせられそう!
『それにしても遅いなぁ…もしかして迷子になっちゃった?』
──……1人でお掃除は寂しいな
「ジェームズ、少しいいかね?」
『あ!トレイン先生!こんにちは!俺にようですか!!』
「先程、授業終わりに質問に来ただろう」
──あ、動物言語学のか!もっといろいろな動物とお話したいから何かいい参考書ないか聞いてみたんだよね!
『はい!面白そうな本いっぱい教えてもらったから週末にでも街の本屋に行ってみようかと思ってます!ありがとうございます!』
「そのことなんだが、私がまだ若い頃に使っていた参考書を取っておいてあるのを思い出してね。年季の入ったものでもよければ、と思ったのだが」
『ええ!?いいんですか!!本当に!?嬉しいです欲しいです!』
「落ち着きなさい。そうとなれば悪いんだが、職員寮まで来てくれるか?」
『わかりました!!これお片付けしたらすぐ行きますね!!』
──────
『失礼します!ご馳走様でした!』
──ふふふーん!参考書だけじゃなくてお茶までご馳走になっちゃった!最近の話も聞いてくれたし、俺トレイン先生大好き!
『なにか忘れてるような??なんだっけ?』
ガシャンッ!!!
『大食堂から大きなお、と……あ!!!お掃除!!』
──大変!!おしゃべりが楽しくてすっかり忘れてた!
『ごめん、みん、な…』
──なんで、どうしてシャンデリアが壊れてるの?
『あ、え、うそ…ごめ、ごめんなさい』
「Aくん、大丈夫ですよ。落ち着いてください」
『だってシャンデリアが、俺がちゃんと見てれば、俺が…』
──クロウリー先生が大事にしてたシャンデリアが、俺があのとき行かなければ
「あなたは何も悪くありませんよ。20分ほど前にクローバーくんとすれ違いましてね、なんでも後輩を手伝って窓拭きをしていたと言うじゃありませんか。貴方は本当に優しい子ですね。むしろ、あなたがここにいて怪我をしなくてよかった。あなたが無事ならそれでいいのです。だから、もう泣き止んでください」
『はい…ごめんね、いきなり泣いちゃって。みんな怪我はない?』
「僕たちは大丈夫です…」
「なあ、お前でもこのシャンデリアは直せねえのか?」
『…一つだけあるかもしれない。限りなく可能性は低いけどもしかしたら…』
「「え!?」」
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貝殻 - 脳内で主人公に浪川大輔さんが声を当ててくる… (4月3日 3時) (レス) @page23 id: 021372a573 (このIDを非表示/違反報告)
ヤニ - 主人公めっちゃかわいいです…! (9月3日 22時) (レス) @page8 id: 17ce66541a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くぁ | 作成日時:2023年8月14日 2時