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*episode 恋と愛* ページ17

「結局お前も来たんじゃねーか」
「だって勝手に招待されたんだもん、行かなかったら工藤君に怪しまれるし!」
「俺の前で他の男の名前出すなよ!」
「まあまあ、お姉ちゃん・・・・快斗君も」

翌日。

朝っぱらからいきなり「レイクロック美術館のひまわり展に来い」なんてほぼ脅迫に近い口調で言われたら行かざるを得ないだろう。

目的地付近でインカムを着けて眼鏡をかけ、寺井さんにお礼を言って杏奈と二人で車から降りる。どうやら快斗は別行動の様だ。

「バレないかなあ?もしバレたらどうしよう」
「大丈夫大丈夫!杏奈は可愛いから!」
「話が噛み合ってないし・・・・」

苦笑いする杏奈と一緒に入口付近に向かうと、少年探偵団の皆がこちらに気付き手を振ってくれた。手を振り返し、杏奈の手を離す。

「一ノ瀬!ちょっとこっちに来い!」
「早朝に呼びつけたと思えば随分と態度がでかいね。何?」

ガっと手首を掴まれて後ろを見ると、工藤君が珍しく切羽詰まった表情をし、額がぶつかりそうな勢いで顔を近づけてきた。

「今回のキッドはどうしちまったんだよ!お前なら何か知ってるだろ!?」
「知ってるも何も・・・・キッドは本物だけど。それとも何?好きなの?キッドのこと」
「んなわけねーだろ!それはお前だろ」
「別に好きじゃないよ」

はあ?と目を丸くする工藤君。
好きじゃない__正確には、愛してる。

“恋”と“愛”には少しニュアンスの違いがある。・・・・まあ、それは置いておいて。

「ええーっ!?瑞希ちゃん好きな人居るの!?」
「え?・・・・いや、違っ、私は」
「居るんじゃないかしら?中身が妙に大人びてるから」

少し口元を得意げに上げながら油を注いだのは、シェリー。背後の壁に背を預け、工藤君から目の前の彼女に視線を移す。

「まぁ、最近色ボケてきてるどっかの誰かさんには言われたくないけど?」
「その言葉、そっくりそのままお返ししようかしら」

どうも彼女とは馬が合わない。険悪な雰囲気を感じとったのか、工藤君が間に入って私に視線を向け、口を開いた。

「そういえば一ノ瀬、今日の夕方空いてるか?」
「あ、私はベルね・・・・知り合いに会うから無理」
「お前、今・・・・!」
「さあさあ、入ろ入ろ!」

やば、と口元を押さえた瞬間に杏奈が助け舟を出してくれた。本当、機転の利く妹である。

*episode ギャップ萌え?*→←*episode 未読メール、一件*



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シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» いえいえ、コメント嬉しかったです!笑 (2018年7月18日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、今引きました?(汗) (2018年7月18日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» 本当ですか(汗)読んで下さってありがとうございます! (2018年7月16日 19時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、ぁぁ、中、破しました (2018年7月16日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - クリスさん» ありがとうございます!できる限り甘々に出来るよう頑張りますね(^^♪ (2018年7月9日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月4日 22時

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