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*episode 巫山戯ないで* ページ5

翌日。

羽田空港にキッドがひまわりを置いていったという事実に警察は大騒ぎ。私も警察に協力を頼まれ、仕方なく幼児化を解除してこの場に居る。

現在言い出しっぺが誰かは分からないが、飛行機が爆破されて、その犯人が怪盗キッド__と。

そう囁かれていた。

それを耳に挟んだとき、驚きを通り越して怒りがふつふつと湧いてくるのを感じた。快斗はそんなこと、絶対にしない。

快斗のパソコンから転送された、依頼の音声メッセージ。犯人は七人の侍の中の誰かに居ると、そう教えてもらった。

大切な幼馴染をダシにして私欲を満たそうだなんて許せない。思わずギュッと拳を握る。

私と同じく呼ばれた工藤君が不思議そうにこちらを見つめていた。

「キッド様は人殺しをするような人じゃない!」

園子さんの鋭い叫び声でハッと我に返る。どうやらその相手はチャーリー警部らしい。

「奴は目的のためなら手段を選ばない__テロリストだ」

冷たい声でチャーリー警部が言い放つ。気がついたら彼の胸倉を掴み、頭をぶつけそうな勢いで激昂する私が居た。

「巫山戯ないで・・・・!いきなりしゃしゃり出てきた外国人が、偉そうな顔してふんぞり返る資格はない!」
「巫山戯ていない。真実だ」

冷たい目でこちらを見下ろすチャーリーを、キッと睨み返す。

「貴方が見ているのは真実じゃありません!」
「君だって何も知らないだろう?」
「っ・・・・!」

幼馴染だ、と言えたらどんなに楽だろうか。腕の力を強め、ふうっと息を吐いて気持ちを落ち着ける。

「少なくとも貴方よりは知っている自信があります。私は彼と対決したことだってありますから」

手の力を緩め、チャーリーを解放した。

「よく言ったわ、七瀬さん!」

バシバシと背中を叩く園子さんに微笑み、再びチャーリーを睨みつける。園子さんがべーっと舌を出した。

「子供の言うことだ、犯罪者に夢を見る年頃か」

それだけ吐き捨てて、チャーリーが背を向ける。

あいつは話を聞くということを知らないのか、と舌打ちをした。

*episode 悔し涙*→←*episode 業火の向日葵*



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シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» いえいえ、コメント嬉しかったです!笑 (2018年7月18日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、今引きました?(汗) (2018年7月18日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» 本当ですか(汗)読んで下さってありがとうございます! (2018年7月16日 19時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、ぁぁ、中、破しました (2018年7月16日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - クリスさん» ありがとうございます!できる限り甘々に出来るよう頑張りますね(^^♪ (2018年7月9日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月4日 22時

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