藤北解体新書……弐巻

波線と直線が交わる時 1 ページ31

初めましてな方も
いるかと思いますので
まずは、
自己紹介からめぁりぃと申します。



素晴らしい作者様達からのパスを受けまして
最後に書かせて貰います。
どれも素敵はお話ばかりでしたので
不安と緊張しかありませんが
最後まで、お付き合い頂けたら嬉しいです。




では、宜しくお願いします。




めぁりぃworldへ〜Welcome〜




チュっ//




「ギャ〜〜〜〜。」




俺の直ぐ背後で割れるような大歓声が
湧き上がった。
LIVE中の歓声の声色とは違った
ファンの皆さんが
興奮した時に湧き上がる歓声。




その大歓声が何を意味しているのかを
背後を確認しなくても
何が起きたのかを分かっている。




ニカの奴っ！やりやがったな！




俺の愛する北山にチューしたんだろ？
あぁ〜スゲームカつく！





でも……仕方ない……




モヤモヤとした感情が訪れる事を知りつつ
そうまでしてでも
見たいモノがあるんだから落ち着け。
イライラしてしまいそうになっている
自分に言い聞かせる。





だって！そう！
これは、俺が仕掛けニカに仕向けた事だから。





それなのに……
イラっとした顔をしてしまっている
矛盾している俺。





仕掛けた癖に……
ニカに仕向けた癖に……
チューする事を分かっていた癖に……





ははは……相変わらず自分勝手で
どうしょうもねー奴だな俺……
本当に我ながら、面倒くさい性格。





ニカには寧ろ、
何時もイイ絡みをしてくれてありがとう！
と本当は、
お礼を言わないといけないくらいなのに。





さて、そろそろかな？




シラっとした顔をして
シレッと背後を振り返り北山と目を合わせた。




あぁ〜〜その顔！堪んねー！
それ、その顔が見たかったんだよ！




これは、違うんだ！
ニカが勝手にチューしたんだよって
俺に訴えている顔だろ？





ふふっ
お前の言いたい事は分かっているよ。





でも……その訴えの返事には
あっそう？だから？
って顔を見せて北山の反応を待つ。





LIVE中だってのに一瞬、ほんの一瞬だけ
顔を歪ませショボン……っとした
表情を見せた。





あぁ〜〜それ！今のその表情！
益々、グッっと来て心臓の音が弾ける！





その顔を見れてスゲー満足。
イラついたけれど仕向けた甲斐があったな〜
テンション上がる〜。





一見、不仲に見えてしまうであろう
これが俺の愛し方……





直線のように真っ直ぐな北山とは
交じる事のない
波線のようにグニャグニャと
歪んでしまっている愛情……

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