タイプじゃない美人 ページ7
ポンッ。。。
隣同士に並んだエレベーター
僕の待つエレベーターとは反対の扉が開いた
ガチャ。。。
中にまだ数人乗っているそのエレベーターは、この上階に向かうために
また扉が閉まった
するとそこへ、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「チャンミンさん、お疲れ様です」
「おつかれさま」
彼女は専務の秘書で、この会社の中でも有名な美人
「専務に御用でしたか？」
「いいや。別件で」
「そうですか。・・・チャンミンさん？今度はいつお食事に誘って頂けるのかしら？」
以前、その容姿に少し興味を抱いた僕は
彼女を食事に誘い、帰り際
キスをした
「今仕事が忙しいから」
「忙しいのはいつもでしょぅ？ふふっ」
彼女は美人だ
そして、僕も美人はタイプの一つだ
けれど、彼女と過ごした時間や短いキスで
もう彼女への興味は無くなった
「あれから、私・・・もっとチャンミンさんの事が知りたいと思ってるわ」
「・・そう」
「今度は、もっと静かなところで・・ね？」
ポンッ。。。
待っていたエレベーターがこの階に到着し
ゆっくりと扉が開いた
ガチャ。。。
「ごめん。急いでるから。じゃぁ、また」
「あ・・・チャンミンさん」
ガチャ。。。
「ふぅ〜。。。」
仕事が出来て美人で、男性社員の憧れの的
そんな彼女だったけれど
僕には、ただ美人なだけだった
彼女との会話や過ごした時間の中で
ときめくことも興味深いことも何もなかったし
重ねた唇も、甘く感じることもなければ
二度目を期待することもなかった
交わしたキスは、あまりにただの皮膚の一部分で
彼女の香りも、自分にはしっくりくるものではなかった
元々、彼女からのアプローチだったから
自分の気持ちが彼女に比べると追いついていないのだと思ってはいたけれど
どうやら違うみたいだ
ポンッ。。。
オフィスの階に着くと、いつもの歩幅でデスクに向かう
今日中に片づけておきたい仕事を淡々とこなしていると
「チャンミンさん？コーヒーです」
「ありがとう」
「はい・・」
同じ課の女子社員が照れたように、カップを僕のデスクに置いた
行き際に微かに漂う香り
これも僕の趣味じゃない
いつも背中に感じる複数の視線や噂話に気付かない振りをしながら
今日も黙々と仕事をこなしていった
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裕(プロフ) - Yse_kさん» そう、そう、そう。居るんですよねーw (2019年11月8日 13時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
Yse_k(プロフ) - はい、はい、はい。この手の女いますよねー。 (2019年11月8日 11時) (レス) id: 30e15faa16 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ともさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに何かが起こります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - みぃなさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに企んでおります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 裕さん。こんにちは。なんだかなんだか起こりそうな。胸騒ぎが…。。楽しく読ませていただいています。ありがとうございます！ (2019年11月4日 12時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2015年11月2日 2時
