惑わされない ページ34
「でもさ…お前ちょっと冷たいんじゃないのか？」
飲み干したビールのおかわりを注文した僕に、中島は真剣な顔で言った
「橘さんに興味ないとかって
じゃあキスなんかしなきゃ良かっただろ。
橘さん、お前のこと本気で好きみたいでさ。
『私チャンミンさんに何かしちゃったかな』って泣きそうだったよ」
おいおい……。
彼女の相談に乗ったのか、中島。
コイツはつくづくお人好しだ
「泣きそうだっただけだろ？泣いてないだろ。」
多分、橘亜里砂の泣き落とし作戦だ
中島を利用しての。
「ま…まぁ、泣きそうだったのを堪えてたんじゃないのかぁ？
橘さん、お前の好きなった人を一目でも見たら諦められるかもしれないからってさぁ。
俺に相談してきて。
なんか可哀想になっちゃってさ……。」
やっぱりな。
そんなことだろうと思った
「だからさぁ！その彼女を遠くから見るだけで良いからって、迷惑はかけないからって。
誰なのかだけ俺にだけ……」
「だめ。誰にも言わない」
「チャンミンっ！」
一目見るだけって。
迷惑はかけないって。
それ絶対嘘だろ。
大体、自分にちょっとばかり自信のある人に限って
相手に勝っただの負けただの決めたがる
橘亜里砂は秘書課で、今まで沢山チヤホヤされてきているだろう
俺が自分になびかないのが不満なんだと思う
彼女は俺に興味があるんじゃない
俺の今の状況と立場、そしてそれを自分が手にできた優越感に浸りたいだけだ
「中島。俺が彼女にキスをしたのは、彼女が”キスをしてくれないと帰らない”って店でタダをこねたから。
食事にも彼女から誘ってきた。
断る理由がないからOKして行ったけど、それは1度だけ。
彼女がどんな言い方で中島に相談したのかは分からないけど
俺にはその気はない。食事に行ってキスをしたのが思わせぶりなんだったら、もう彼女とは二人きりで会わない方が良い。」
僕はこれまで何度も失敗や悔しさを味わってきた
学生の頃は勉強ばかりしていて、成績も常に上位
将来の目標もはっきりしていたし、それを常に頭に置いて学生時代を過ごしていた
だから、恋愛なんて全く上手くいったためしはなく
振られてばかりの人生だった
大学を卒業するまで。
そんな僕が変われたのは、この会社に入って初めて付き合った女性のお陰だった
今はもう彼女は人のものだけれど。
僕より7つ年上の、とても綺麗な女性だった
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裕(プロフ) - Yse_kさん» そう、そう、そう。居るんですよねーw (2019年11月8日 13時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
Yse_k(プロフ) - はい、はい、はい。この手の女いますよねー。 (2019年11月8日 11時) (レス) id: 30e15faa16 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ともさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに何かが起こります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - みぃなさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに企んでおります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 裕さん。こんにちは。なんだかなんだか起こりそうな。胸騒ぎが…。。楽しく読ませていただいています。ありがとうございます！ (2019年11月4日 12時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2015年11月2日 2時
