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正座 ページ37

「恵には好きにしろと言ったが、お前が好き放題やることを許可したわけではないぞ。」



「ハイ、スミマセン…。」



腕を組んで仁王立ちするA、正座して小さくなる五条。
その五条の隣でおろおろする恵。




「A、そんなに怒らないでも…。」



恵が遠慮がちに言うが、返ってきたのは鋭い眼光だけだった。



「でも僕はAの一番弟子だし、恵に甘すぎるんじゃないの?」



「私は弟子を取った覚えはない。
そもそも、何故小学生と大人のお前を同じ扱いせねばいかんのだ。」



「いや僕はそれでもい「うるさい。」



少し黙り込んでAは何かを思いついたように口を開いた。



「…恵、ちょうど良い菓子を手に入れたんだ、休憩がてら食べるか?」




「……食べる。」



笑顔のAと不機嫌そうな五条の顔を見比べて結論を出した。



「じゃあ僕も食ーべよ。」



足を崩して立ち上がろうとした五条の肩を思い切り押さえつける。



「いでででで!痛い痛い!ミシミシいってる!骨がぁ!」



「お前はここで座ってろ。足を崩してはならんぞ。


…足の痺れを感じることで得るものがあると私は思うのだ。」



急に演技を始めたかのように身振り手振りが大きくなった。



「ああ、足が思うように動かない。

しかし、敵はすぐそこにいるかもしれない…。
どうする、自分はどうしたらいい?

そして今この場を動けばどうかるかもわからない、
考えろ、今は考えるしかない…!




そんな状況に陥るかもしれないからこそ、一度経験しておく必要があると思う。」



「俺だって正座して足痺れたことくらいあるよ!」



「おっと?言葉遣いが荒くなっているようだが。

師には敬意を持って接するのでは?」



完全に煽りだしたAと、わなわなと身を震わせる五条。



一通り楽しんだAは五条に背を向け、恵を連れて居間の方へ行った。



ちなみに、五条はその後2人が戻ってくるまで1時間ほど正座を続けていたのだが、それは自分の意思ではなく、
何故か膝から下と地面、かかととお尻がぴったりくっついてしまって動けなかったからである。



戻ってきたAは指を一度鳴らす。


すると、足の自由が戻り、五条はすぐに床に寝そべった。



「鬼…!」



痺れる足を抱え込んでAを睨みつける。



「よくできました。」



何も知らない顔をして嫌味たっぷりにそう言った。

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ダイフク(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます!オチについては明言出来ないのですが、楽しんで読んでいただけるかな、と思います…。更新頑張ります! (2022年3月6日 1時) (レス) id: 7eb0c29f0f (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - ダイフクさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。更新楽しみにしています。 (2022年2月25日 11時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
ダイフク(プロフ) - みきゃるさん» コメントありがとうございます!とても遅くなりましたが、これから少しずつ更新して行くのでよろしくお願いします! (2022年2月6日 1時) (レス) id: 7eb0c29f0f (このIDを非表示/違反報告)
みきゃる(プロフ) - とても面白いです!!!ゆっくりでもいいので、続きが見たいなと思ってしまいました、、! (2021年12月12日 10時) (レス) id: 22cb947882 (このIDを非表示/違反報告)
ダイフク(プロフ) - 雪マカロンさん» コメントありがとうございます!早く高専生たちを登場させられるように更新頑張ります! (2021年3月4日 20時) (レス) id: 9e9c718d28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ダイフク | 作成日時:2021年1月11日 15時

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