【鬼滅の刃】蟲柱の妹は、妹だと名乗らない 肆

佰伍拾話 ページ39

蟲柱「始め！」





その合図と共に動く。







まずはご挨拶程度の打ち込みから。







『(……ふーん。思ったより…。)』
カナヲ「(…………A、本気なのかな…？)」





カナヲからの連撃をかわし、ついでに打ち込む。




これをさばくカナヲ。





前よりかは腕が上がっている。





……けど、所詮ここまで。







小手調べにはもう飽きた。






『………カナヲ。本気でやりなよ。』
カナヲ「！………分かった。」






……目つきと構えが変わった。







……来る。






カナヲ「「花の呼吸 弐ノ型 御影梅」…！」





カナヲが繰り出したのは、自分を中心として周囲に無数の連撃を打ち込む「弐ノ型 御影梅」。





『「滅の呼吸 参ノ型 衰滅」』





けど、どんなすごい攻撃も当たらなければ意味がない。




「参ノ型 衰滅」を使い、その攻撃自体を衰えさせる。







カナヲ「「花の呼吸 伍ノ型 徒の芍薬」」
『「滅の呼吸 伍ノ型 摩滅」』





最大9連撃できる「伍ノ型 徒の芍薬」。




ならその連撃が来る前に攻撃自体をなくしてしまえばいい。





「伍ノ型 摩滅」を2回繰り出し、カナヲの技をその連撃の間ですりつぶす。





これでこの攻撃は私には届かない。






カナヲ「…っ、「花の呼吸 陸ノ型 渦桃」」
カナヲ「「花の呼吸 肆ノ型 紅花衣」！」





……なるほど。






流石だ。








空中に跳んだカナヲ。





天井があるため高さは制限されるが、体を空中で捻りながら攻撃する「陸ノ型 渦桃」と、前方に大きな円を描くように斬り付ける「肆ノ型 紅花衣」を合わせて撃ってきた。





……それなら。






『「滅の呼吸 肆ノ型 湮滅」』
カナヲ「(………消えた？！)」





『「滅の呼吸 壱ノ型 滅却」』





カナヲがこちらに攻撃を仕掛ける直前に「肆ノ型 湮滅」を使い気配・姿を消す。




さらに「壱ノ型 滅却」を使ってカナヲが床に足をつけた時、首すじに木刀を当てる。






カナヲ「(後ろ、から……？！)」
『私の勝ちね。』







木刀を下ろし、呼吸を解く。







………蟲柱はともかく、竈門炭治郎は何がなんだか見えていなかったようだ。






蟲柱「A………。」

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