純愛ノスタルジー【影片みか】

純愛3 ページ4

「みかちゃん、一緒にお弁当食べよう!!」
「別にええけど…」


みかちゃんと付き合い始めてから早一ヶ月。付き合ってから変わったことといったら、みかちゃんがあまり私を拒否しなくなったこと。


ツンデレなのは変わらないけど普通に手も繋いでくれるようになったし、一緒にお弁当も食べてくれるようになった。前まではお弁当に誘う度に逃げられてたもんね!!


「んぁ〜!!気持ちええなぁ、めっちゃ良い天気やん!!」
「それな〜〜〜〜!!」


晴れの日は、中庭でお弁当を食べる。
みかちゃんのお弁当は斎宮先輩の手作りだっけ。いつもめちゃくちゃ美味しそうなんだよな〜…


「…そんな目で見てもあげへんで」
「え〜…お願いっ!!」
「…何が欲しいん?」
「唐揚げ!!!!」
「絶対あかん!!人のお弁当から唐揚げとるとか正気なん!?!?ありえへん!!」


ぐすん。拒否されてしまった。
でも唐揚げ美味しそう…これからはママにお願いして入れてもらおう。
…あ、そうだ!!


「みかちゃん、唐揚げ食べないから私のお願い聞いてくれる??」
「…嫌な予感するわぁ」
「食べさせあいっこしよ!!」
「断固拒否や」
「…はい、あーん♪」
「話聞いてた????」


みかちゃんのお弁当から唐揚げを口元へ持っていく。みかちゃんは渋々ながらも食べてくれたよ!!かわいい!!知ってる!!


「じゃあ次はみかちゃんが私にどーぞ!!」
「え〜〜〜〜…じゃあ、あーん………」


みかちゃんが私にあーんしてくれたのは私のお弁当に入っていた人参。
……………ん??人参????


「みかちゃん!?!?私が人参嫌いなこと知ってたな!?イジメだ!!!!なんて残酷な!!!!うぇーーーー!!!!マズイーーーー!!!!」


残す気満々だったのに…
何とも言えない味が口の中に広がる…


「＿でも、おれが食べさせてあげたから、いつもより美味しかったんちゃう？」


こっ、こんなことふんわり微笑んでみかちゃんに言われちゃったら…!!人参、いっぱい食べちゃうよぉ!!!!


「ほんまは嫌がらせやってんけどな」
「とんだ茶番だったーーーー!!」

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