相談5 中原中也の場合 ページ7
今日は素敵帽子さんの彼がお客さん_
チリンチリン
「いらっしゃい…ん?初めて見る顔なんね、はじめまして〜」
ぺこりと行儀よくお辞儀をするが、相手は何も答えないままジッと奏を見る
「ん?俺の顔に何かついとるん?」
「…お前が噂の『相談屋』かァ?随分と幼ねェんだな」
「16歳を幼いって言うん初めてなんよ、まぁ、実際幼いんかね?」
「知るか」
「それで?お悩みがあってここに来たんよね?なんでも相談に乗るんよ、相談屋なんけんね」
にこりと笑顔を見せる奏にはどこか癒されるところがあって、包み込んでくれるような不思議な力があった
それでここにきたお客さんは話そうと思わなかったところまで全部話し相談に乗ってもらっていた
「それより先に質問させろ」
「ん?」
「手前はなんで学校にもいかずこんな仕事をしてるんだ」
_それも、金を取らずに
「んー、学校は行ってるんよ?それに誰かの悩みを聞くのが好きなんよ、人って誰かに相談しないとすぐ自分で抱え込むん…そんなの、体に良くないけんね」
「じゃあなんで報酬を受けたらねェ、お前の年じゃ食ってけねぇだろ」
「貰っとるんよ?俺の食事は人間の不満や満足だけん」
「___は?」
「んふふ、これ以上は秘密なんよ…知りたかったら自分で調べるんね」
9人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:零花 | 作成日時:2019年3月29日 17時