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「「あ!」」
例の公園の前の道を歩いていてフと前から歩いてくる男性と目があって2人同時に声をあげた。
立ち止まってしまった私とは裏腹に、歩くペースを
そのままに玉森くんが近寄ってきて、軽く声をかけてきた。
「今、仕事の帰り?」
「はい、そうです。玉森くんもですか?」
「俺は、ご飯買いに行くところー。」
「そうなんです「あ!」
私のセリフを遮って、玉森くんが声を上げる。
この間、ここで声あげちゃダメだよって自分で言ったばかりなのに。
「それ、つけてくれてるんだー!いいじゃん、似合う。」
じっと私の目を覗き込みながら告げられたセリフに心臓が跳ねる。
ネックレスを家に持って帰ってから、当日はなんだか信じられなくて箱に入れたまま机の上に置いて眠った。
次の日、本当に箱が家にあることに驚き、箱をあけて明るいところでネックレスの存在を確認してさらに驚いた。
しばらく、箱に入ったままのネックレスを眺めるだけだったが、ようやくその存在に慣れてきて、箱から出したのが1週間前。
実際につけたのが、つい4日前。
会社でも結構評判がよくて、毎日つけるのにやっと慣れてきた頃に、くれた本人からの『似合うよ』は心臓に悪い。
「あ、りがとう、ございます…。あの、これ本当に素敵で、同僚からの評判もすごくよくてお気に入りになってます。最近毎日つけてて…ってこんな話いらないですよね、すみませんっ」
バッと顔を上げて彼を見ると、肩を震わせて笑っていた。
「笠井ちゃん、何焦ってんの(笑)まためちゃめちゃしゃべってるよ(笑)」
くくくくっと笑い続ける玉森くん。
またやってしまったー!と心の中で盛大に反省をして、小さく「すみません、、、」と言って私はうつむく。
「なんで謝るのー。すごく分かりやすくて、いいと思うよ(笑)」
「いや、そんなくせ恥ずかしいですよー…。玉森くん、笑いすぎ。」
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作者名:kainaniak2 | 作成日時:2019年7月21日 1時