検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:66,077 hit

15 ページ15

私もつられてバイバーイと手を振ってると、ドカッと玉森くんが私の隣に座った。


すごく厳しい目でじーっと睨まれているのに、耐えきれなくなって、ふっと目をそらしてしまう。


「ねぇ、A。なんで、横尾さんと抱き合ってたの?」


「あ、あれは!横尾さんが酔っ払って抱きついてきて…。」


突然の呼びすてにドキドキするまもなく玉森くんが続ける。


「は?Aだって横尾さんに腕回してたじゃん。」


「酔っ払ってた横尾さんを宥めてただけだよ?」


「よく知らない男に抱きつかれて、受け入れたら、ダメでしょ!ちゃんと拒否すること!」


「…はい…ごめんなさい…。」


なぜか叱られてしまったので、俯きながら謝ると、玉森くんが「うりゃっ」ってチョップしてきた。


「いたいー。」と言って顔を上げると、チョップの手がスッと頭の後ろに回る。



そのままぐいっと頭を寄せられて、反対の腕で体ごとぎゅっと抱きしめられた。


「えっ…と、これは、拒否した方が、いいの?」


「俺は、よく知らない男じゃなくない?だから、いいの。」


玉森くんはそう言った後、ギュって私を一度だけ強く抱きしめるとパッと腕を離した。


「帰ろっか。」


「うん…。」


お会計は帰り際に藤ヶ谷さん達が済ませてくれていたらしく、そのスマートさん感動した。


「玉森くん、お二人に、お礼言っておいてね。」


「えぇ、言う必要ある?」


「あるよ!」


「はいはーい。」


軽く流され、そのまま店を出ていつものようにタクシーに乗り、私のの家の前で止めて2人で降りる。


「気をつけてね。」


そう言って私が手を振ると、彼の右手が伸びてきて、頭をくしゃっとされる。


「こっちのセリフ。」


まっすぐこちらを見ている瞳に捕らえられ、一瞬動けなくなる。


彼はフッと優しく笑うと、ふわっとわたしの髪を整えるように撫でて、去っていった。


抱きしめられた時の腕や匂い、撫でられた指の感触がずっと残って、部屋に帰ってからもドキドキが収まらなかった。

16 t side→←14



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (112 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
454人がお気に入り
設定タグ:キスマイ , Kis-My-Ft2 , 玉森裕太   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:kainaniak2 | 作成日時:2019年7月21日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。