CHUDOKU - Ki 2 ページ2
「今日、なんかあったの?ってか、ここの前も飲んでるっしょ?」
「あーーーまぁ飲んでからここきたよ。」
曖昧な答え。
でも深くは突っ込まない。
そのくらいの距離感が、彼もちょうどいいと思っていそうだから。
当たり障りのない会話や近況を話しながらお酒と時が進む。
そろそろ終電かな、と思いながらスマホで時間を調べていると、宏光が普段よりちょっとだけ真剣みを帯びた声で、私を呼んだ。
「A 」
名前を呼ぶ声に反応して隣を見ると、まっすぐに私を見る彼と目が合い、そらせない。
鼓動が速くなる。
フッと笑って彼が言葉をつづける。
「もうちょっと、いこ。朝までなんて言わない、2時まででいいから、付き合ってよ。」
「…うん。」
何かを考える間も無く、私は無意識に返事をしていた。
お手洗いに行っている間にお会計は済んでいて、宏光は外で待っていた。
「今気付いたんだけど、行こうと思ってた店、月曜休みだった(笑)」
「ええ、、、どーすんの、、、?帰る?」
「んーじゃあ、…俺んちに、一緒に帰る?」
「へっっっ?」
突然の意味のわからない申し出に変な声が出てしまった。
「ウチで宅飲みでいいっしょ。それともお前んち行く?」
「いやいやいやうちはちょっと…」
「じゃ、決まり。タクシー捕まえよーぜ。」
宏光はスタスタと大通りの方へ歩いて行ってしまう。
急な展開について行けずに何も口を挟めないまま、いつのまにか一緒にタクシーに乗っていた。
運転手さんに行き先を告げてから、宏光もひとことも喋らない。
車窓から見える夜景を眺めているようだ。
チラッと宏光の方を見ると、窓越しに目が合い、ドキドキと鼓動が早まった。
彼はフッと笑うとそのまま目線をそらす。
鼓動がおさまらないまま、彼の部屋があるマンションの前に着いた。
「…部屋とか、片付けなくて大丈夫なの?」
部屋まで移動しながら無言も気まずいからと話しかけてみる。
「ん〜、流石にすこし片付けっから、ちょっとだけ扉の前で待ってて(笑)」
ゴメン。という仕草とともに彼がいい「あ、ここ」と1つの部屋の前で止まった。
「了解。早くね〜(笑)」ささっと扉の中にはいる彼に手を振って見送る。
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作者名:kainaniak2 | 作成日時:2019年6月24日 16時