こんな部活、辞めてやるよ【HQ】

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暦side



正直に言おう。


今、白鳥沢でマネをしていることが楽しい。

ドリンクが美味しい、とかタオルいい匂いするじゃん！とかそんな些細なことが物凄く嬉しくてたまらない。



白鳥沢に入ったらこんなに楽しくいられるのかな？




「暦さん！！見ましたか、俺のスーパースパイク！！」

「あーうん見た見た。凄いね流石次期エース」

「当然です！！！」




この五色くん、さっきから私を見てくる。


リベロの人に適当に褒めて流せば大丈夫だから、と言われてやってみたが…まさかその通りとは。


牛島に張り合っているようだがあいつは天然だ。

意味が無いぞ、大丈夫か、次期エース。




「牛島。私タオル洗濯してドリンク作ったら帰るね、今日はありがと」

「あぁ、こちらこそ助かった、ありがとう」

「はいよ〜〜部室は綺麗に使えよお前ら！」




この高校、実は洗濯機を夜中に回せるように小さな防音室に洗濯機などなどがある。


……つくづくスゴイや、白鳥沢学園高校。





ぐるんぐるん…と回すこと数十分。

ついでにビブスも洗っちゃえ〜ってなって終わった時間は7時半手前になっていた。



洗濯物を取り出し、タオルは乾燥機に入れ、その他はシワが出来ないようにパンパンッと伸ばして干す。

ドリンクも急いで、でも丁寧に全て作り上げる。






ふぅ…。大変大変。

白鳥沢は青城以上に部員が多いから、マネ1人だと相当なダメージが来る。




が、不思議とイライラはしない。

むしろ、清々しい気分になっている気がする。




「おーい、ここに置いとくからね〜」

「すげっすげ〜！！タオルが！！タオルが！」

「大袈裟すぎでしょ、いつもあんたらが使ってるタオルだよ」




ふかふか〜とタオルにダイブしようとする部員に部員がつっこむ。


…こんな雰囲気が青城にあったらなあ。




「お疲れ〜オーバーワークだけはすんなよ〜」

「あぁ」




牛島は送る、と言って聞かない。

夜道の一人歩きは危険だし…と渋々お願いすると帰宅する道を2人で横に並びながら歩き始めた。




すると…




「うげっ、牛若ちゃんじゃん、なんでいんのさっ！」

「？…及川か」




部活帰りの及川が登場する。


及川は横の私を見ると驚き、それに牛島が付け足しにこう言った。




「あぁそうだ。及川。

青葉城西(お前ら)が暦を必要としないのならば、白鳥沢(ウチ)が貰うからな」




「………はぁあああ！？」




どうやら、一触即発の予感です。

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