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暦side
背中が熱い。
刺されると痛いより熱いなんて。
まさかとは思った。
柳瀬がハサミの他にナイフを隠し持ってたなんて。
油断、したなあ。情けない。
「今、救急車を呼ぶ。待ってろ暦」
「な、んで牛島が、ここに、い、んの…」
「なかなか寝付けなくてな。散歩していた」
なんだそれ。
でも、そのおかげで助かった。
牛島が寝てたら誰にも発見されることがなく、そのまま冷たくなってただろう。
ありがとう。掠れた声で礼を言うと、牛島はきょとんとした後「気にするな」と微笑した。
これが世にいうイケメン。くそぅ。
「…このナイフ…お前のか？」
「はあ？馬鹿、なの…？」
「冗談だ。あと5分足らずで来るそうだ」
笑えねえ冗談言うな、この状況で。
意識が朦朧とする中、私の体が浮いているのに気が付いた。
きっと救急隊員が来たのだろう。
柳瀬はどうなるのか。
みんなにはどう言おう。
「もう大丈夫だ」
牛島の一言で、繋いでいた意識がプツリと切れる。
…なんか、答え出ちゃったな。
今まで、ありがとう。
***
及川side
夜中、1時過ぎ。
練習の疲れで爆睡していた俺は、岩ちゃんの乱暴すぎる起こしで目を覚ました。
まだ1時じゃーん、と目を擦る俺。
暗闇の中見える岩ちゃんの額には焦りを感じた。
「…え、なにどうしたの岩ちゃん。トイレ？」
「クソ川！！！！んな呑気なことじゃねえ！！」
「？」
"暦が刺された"
思考停止。
目の前が真っ白になった。
…え？暦ちゃんが刺された？嘘だ。
誰に？なんで？どこを？いつ？今の容態は？
言葉より先に体が動き、俺と岩ちゃんは暦ちゃんが刺されたという体育館に走って向かった。
「暦ちゃん！！」
「…及川か」
「は？なんで牛島がいるの」
「第一発見者だからだ」
「……それで、暦ちゃんは？」
今運ばれて行った。
そう言う牛島の目線の先には、えげつない量の血。
うっ、と顔を顰めるが、俺にそんな顔をする資格はない。
暦ちゃんのほうが何倍も痛いんだ。
「暦は背中を刺されていた。
凶器はナイフ。調理室から忍ばせていたのだろう。
……そして迂闊にも犯人は指紋を残している」
「！指紋を…？」
「警察が調べるだろう、それを待つしかないが」
犯人…。
ふっと浮かんだあの子なんて嘘に決まってる。
***
終わるかな。
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バナナ - ＊４７のところの柳瀬がとこで何をしているかは知らないがの『とこ』って『どこ』じゃないですか？間違ってたらごめんなさい<(_ _)> (1月11日 19時) (
レス) @page49 id: e9ef32dba1 (このIDを非表示/違反報告)
聖羅 - 報告と言いますか...あの、実はプリ小説という夢小説サイトに・この作品のパクリだろと言うものがありました。主様がやっているのならいいのですが...ご確認よろしくお願いしますhttps://novel.prcm.jp/novel/HSuRkRSuN7nBh42Vbf9q (6月6日 23時) (レス) id: 36b5b78cf3 (このIDを非表示/違反報告)
フェアリー(プロフ) - 最後また柳瀬が出てきて終わるところ、マジで好きです！ (2023年4月4日 0時) (レス) @page50 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
らいむ - 最後がすっごくスッキリしました！ (2022年12月19日 14時) (レス) @page50 id: 7852438752 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊い国民☆(プロフ) - 凄い…なんか…すごく…あ、の…!!!✨天才だと思います!!!!!!!!!最後スッキリしてそのまま終わるのかな？と思ったらまた違う名前で来る悪女？ちゃんこの伏線？好きすぎます!!! (2022年11月9日 21時) (レス) @page50 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らある
| 作者ホームページ：http://kain00765467/yuki.pearl.//
作成日時：2017年8月27日 0時
