こんな部活、辞めてやるよ【HQ】

＊３０ ページ32

黒尾side




「…………なあやっくん」

「おいリエーフ！！！レシーブ乱れてんぞ！！」

「聞いてやっくん！！！！」

「………なんだよ」




俺、Aのこと好きかもしんない。


そう言うと、やっくんは




「だろうな」

「エッ」

「薄々そうだとは思ってたけど今日の練習で確定」

「な、なんかあったっけ…？」

「山本に嫉妬しただろ」




ぎくっ


肩がびくりと跳ねると、夜久はため息をこぼした。




「お前わかりやすいんだよ」

「………」

「ヘイヘイヘーイ、黒尾ヘーイ！練習しよ〜ぜ〜！！」

「木兎うっせー、今行くから待ってろ」




「まあ、がんばれよ」




夜久くん、投げやり〜とタオルとジャージを手に取ると、木兎の方に歩く。


夜久はバテバテのリエーフを向こうから無理矢理蹴り起こし、レシーブ指導を始めていた。


………うわ、鬼。






「あれ……黒尾じゃん」

「A………なんでお前いんの」

「木兎に無理矢理」

「あ〜〜…」

「そのご愁傷さまです目線やめろ」




森然とは違い、ウチには体育館がそんなにないため、小体育館で練習をすることにしている。


そんなに広くはないが、ないよりはマシだ。




「赤葦に木兎、俺にA…。A」

「ん？」

「お前俺とチーム組むか」

「アホか」




男子高校生に混ざって出来ると思うか。

と呆れた顔で言ってくるのでブイサイン。




「アホ」

「まあまあ、ブロックとかレシーブするだけだって」

「だから…！」


「あ！ツッキー！！」

「…げ」




明らかな嫌な顔で逃げようとするツッキーを光の速さで捕まえるA。


どんだけ嫌なんだ。




「月島くん！！」

「貴女は…音駒のマネですよね」

「臨時だけど！」

「で、なんですか」

「練習付き合ってあげて！」

「……はあ」




ツッキーの手を引いて体育館に戻るAと、明らかに最悪、と顔で表されているツッキー。




「少しだけですからね」

「とかいって最後まで付き合ってくれるツッキー好きだよ」

「気持ち悪いです」




「で、Aはなにしてんの？」

「ん？…ああ、ちょっと調べもの」




スマホをいじっているA。


ふ〜ん…と流しながらチラリと見てみるとそこには




【川島ヒナ 5年前】




と検索ワードに書かれていた。







*****


ある程度オチが決まってきたんですが、続編いきそうです(笑)


終わらせたいいいい

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