♯追跡者の影 ページ38
A side
地獄のトレーニングがある水曜日の今日。
いつも通り岩本照と共にジムへと向かっている中、
事態は起きた。
岩本「 A、振り向かずに聞けよ？ 」
『 え？？ 』
岩本「 つけられてる、俺ら。笑 」
『 え！？誰に、 』
岩本「 ばか！振り向くなって！ 」
条件反射で振り向こうとした私の肩に、
岩本照は腕を回して動きを止めた。
距離が縮まった私達に追い討ちをかけるように
岩本照の口元が私の耳へと迫る。
岩本「 たぶん、俺の予想だとあいつら。笑 」
『 ここまでしますかね、普通 』
岩本「 あいつらは普通じゃねーから。笑 」
それをあなたが言いますかね。と口滑りそうに
なるのを堪えて、ぎゅっと口を結ぶ。
ジムの手前にあるデパートが見えてきた頃、
岩本照は提案を示した。
岩本「 撒くぞ。笑 」
『 どうやって？？ 』
岩本「 お前は大人しくしてればいいから 」
肩を抱かれながらデパートに入った私達は、
周りからみればカップルだと錯覚するだろう。
いろんなお店を指差しながら歩く岩本照は、
どうやら演技派のようだ。
岩本「 くっくっく。笑
あいつら尾行下手くそすぎだろ。笑 」
あれ見てみ。と顎でさされた方には
ショーウィンドウがあって、
8人の姿が思いきり映っていた。
『 え、ここ！？ 』
岩本「 いいのあるかなー 」
有無を言わさず岩本照が入ったのは
�� 女性の下着売り場 ��
女性と共に来ている男性ならまだしも、
男8人では到底入ることはできないだろう。
瞬時にそれを閃いてしまう
岩本照が恐ろしい。
店員「 照くんっ/ 」
岩本「 わり。あそこ通らしてくんね？ 」
店員「 だめよっ。
あそこは関係者以外立ち入り禁止だもの 」
岩本「 そこをなんとか頼むよ、な？ 」
店員「 今週の土曜日、会ってくれる…？ 」
岩本「 もちろん！ 」
分かりやすく喜んだ店員さんは、
すんなりと私達を通らせてくれた。
『 照さんの彼女？ 』
岩本「 んなわけあるか。笑 」
『 思わせぶりなんて可哀想ですよ 』
岩本「 俺は追われるよりも追いたい派なの。笑 」
理由はどうであれ、
私達は彼らを撒くことに成功したのだ。
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leechan - 零さん» コメントありがとうございます！続編も頑張ります！ (2021年1月20日 21時) (
レス) id: 3dac29f62b (このIDを非表示/違反報告)
leechan - おーやんさん» ありがとうございます！更新をお待ちください！ (2021年1月20日 21時) (レス) id: 3dac29f62b (このIDを非表示/違反報告)
零 - お話、すごく好きです！！続編楽しみにしてます！ (2021年1月20日 17時) (レス) id: f20013ee9d (このIDを非表示/違反報告)
おーやん(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！S9最高です！続編がでるの楽しみにしています！！ (2021年1月20日 12時) (レス) id: 7c71f694df (このIDを非表示/違反報告)
leechan - 祐莉さん» ご意見ありがとうございます！今後の更新を楽しみに待ってくださるとありがたいです！ (2021年1月19日 12時) (レス) id: 4afeda7977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：leechan | 作成日時：2021年1月13日 2時
