雪より男子

♯宣言 ページ29

A side









岩本「 俺らからお前ら全員に報告がありまーす 」





深澤「 えっ、待って待って。
それ俺が言うやつじゃね！？ 」





佐久間「 まぁまぁ、リーダー落ち着いて 」





深澤「 落ち着いてるわっ！！

っていうかお前に言われたくねーわっ！！ 」









私達は今、何を見せられているのだろうか。





深澤辰哉と佐久間大介の漫才なんて、
正直ここまでして見たいとは思わない。









渡辺「 なんか俺らに隠れて
いろいろやってくれた奴らがいるようだけど 」









渡辺翔太がそう言って、
私にミルクティーをかけた女子生徒達を睨む。





いかにも、私が彼らに告げ口したみたいな
新たな誤解が生まれそうだ。









渡辺「 ブスが調子乗んな 」





阿部「 翔太、抑えて抑えて。笑 」





渡辺「 チッ… 」





宮舘「 最近この学園に転校してきた子、

みんな、もちろん知ってるよね？ 」









宮舘涼太の言葉に、
全校生徒から一気に注目を浴びる私。





見覚えのない生徒まで私を見ているということは、
もう全員にS9との関係を誤解されているのだろうか。









宮舘「 うん、みんなちゃんと知ってるみたいだね。

今から俺達が話すのは、
斉藤Aちゃん、彼女のことだよ 」





向井「 Aちゃんも、よう聞いとけやー！笑 」





深澤「 えー。2-B斉藤Aちゃん…

君を俺達S9に歓迎致しますっ！！！ 」









深澤辰哉が言い放った衝撃発言に対して、

賛否が明らかになるほど、真っ二つの反応が起きた。









渡辺「 今日からAに手ぇ出すんじゃねーぞ 」





目黒「 Aを傷つけたら、…許さないから 」





ラウ「 Aちゃん、ようこそS9へー！！ 」





岩本「 早く上がってこいよ、A！笑 」









そう言われても動こうとしない私を、
S9は上から不思議そうに見つめてくる。









佐久間「 Aちゃん？？ 」





阿部「 どうした？上がってきなよ。笑 」





美希「 A…？ 」









放っておかないなんて言った結果が、
S9への加入だなんておかしすぎる。





本来平等なはずの生徒の上に立って
権力を振りかざすグループに加担しろと？





そんなことできるわけがない。









『 お断りしますっ！！！ 』









静寂する食堂に、
私の叫び声だけが響き渡った。









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