王子様 ページ2
「出席をとります、連休明けだけれどしっかり返事してね。」
学校内で数多くの人が美人と称する私のクラスの担任が、透き通る声でクラスに告げるとちらほらと返事が聞こえる。
「牧野さん。」
『はーい、』
「髪色!黒に染めてきなさいね、ピアスも外して、スカートの丈も短か過ぎよ?」
入学式の時から毎日飽きずに言われ続けている校則違反について、先生もいよいよ呆れ切っているが。
でも、華のJKに芋子を要求するのは、馬鹿らしいし阿呆らしいから、校則違反をやめるつもりは毛頭ない。
現に、そんなつもりのヤンキーが、我が校には沢山いるのだから。
大多数のひとりに紛れて、楽しく生きたって罰当たりじゃないだろう?
「はい、みんな元気ね。」
「じゃあ、牧野さん。
今日も校則違反の罰。葵くんのお迎え、行ってきてね」
葵くん。それは、私のクラスの星と言っても、足枷と言ってもいいような存在。
百発百中の絵画能力を持ちつつも、無口でいつも美術室で絵を描いている。
朝のHRなど関係なし。美術室で絵を描き続けていて、先生達も困っている。
まあ、こう彼を悪く言ったが、彼はこの学園の王子だ。
数多くの女子を落とす恵まれた容姿に、誰とも話さないクールさ。
自分と付き合い、自分にしか見せない一面を見せてくれたら…なんて、妄想する女子が沢山いて。
『葵くん、HR終わったよ。』
ガラリと問答無用でドアを開けて葵くんに告げると、目の前の彼は言った。
「うん。おはよう。Aちゃん、告白されなかった?」
こいつは、仮面を被った
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ゆーがいゆらりる(プロフ) - まるさん» すみません、設定で外して、作った当初は外れていたのですが。 (2018年10月7日 8時) (レス) id: ca34999890 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月6日 21時) (レス) id: 2e9d7ad753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーがいゆらりる | 作成日時:2018年10月6日 21時