階級学園【小説】 (ページ33)

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有料のサイン【赤塚未来】ページ33

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「では6月25日に応接室にて対応致します
…っと。」

アイドルだからと言って生徒会の仕事を
投げ出すことなんてできないから
待ち時間中にもできるものは済ます。

でも相手はどう考えても私目当てなんだよね
あの他校の子、透けて見える。
まっ、それもこっちが確実に手玉に取れる
状況だからいいけど。

しかし琴音ちゃん遅いなぁ。
今日はうた○ンの打ち合わせをする予定
なんだけど昼休みの半分を過ぎてもまだ
来ない。

○ステ出てたからきっとサイン会
はじまっているのかなぁ。

私だったらサインは有料だけどね。

「未来様！タピオカをお持ち致しました！」

同じクラスの…うーん誰だっけ？
メガネの男子なんかゴロゴロいるから
わかんないなぁ、とりあえずタピオカを
持ってきてくれたけど脇にサイン帳が
挟んであるのがバレバレだ。

「はい、そういうことね、ありがとう。」

(当然)営業スマイルでサインをする。
これが私の言う
「サインは有料」の仕組み。
よく出来てると我ながらに思う。

私はタピりながら放課後の体育祭の
話し合いで出す競技を考える。

借り物競争・綱引き・リレー・徒競走
以外かぁ。

正直言ってこれだけだと華がない。
メディアに公開できるようなものが
一つあってもいいと思うんだけど。

…そうだ！応援合戦やりたい！
チアリーディングとかダンスとか
そういうの！

たまに思われちゃうことが
『運動しなくて大丈夫？』ってこと
なんだけど答えはyes、つまり大丈夫。

というのも仕事の関係上筋肉がついたり
逆に痩せてしまうと衣装が
合わなくなったりして見栄えが悪くなる。

あとなんか知らないけど皆んな守って
くれるから特にすることないんだよね。