工事現場 ページ21
かげむら医院へ向かったケータとフミは、そこで何やら
ブツブツと愚痴っていたおキツネ様と遭遇していた。
事前に神楽から“もしそこにキツネが居たらまともに戦うな”
と、注意をされていたので──
“ねーママー、あそこに変な人(もとい妖怪)が居るー！”
“こらっ、絡まれちゃうから見ちゃいけません！”
な感じの距離間で遠くからじっと見つめていたが、
傍らに居るウィスパーとコソコソと話して居ると
声が聞こえていたらしく、ケータ達に気付いたおキツネ様が
彼らの目の前まで来ると、こう言い残して行った。
『──夜になったら、さくら中央シティにある
工事現場においで。遊んであげるよ──』
あんまりうるさいと叩き潰すよ、と最初に言われた時は
どうなる事かと思った。
『……え？もしかして二人とも、その話受けたんですか？』
その時のことを神楽に話すと割とガチめに
まずそうな雰囲気でこう言われたので、戸惑った。
〜・〜・〜・〜
──場所は変わって、夜の工事現場。
そこを前にした神楽の顔は酷く険しかった
さくら中央シティにある工事現場に立つケータとフミの傍らには、
ウィスパー(いつもの)とヒメ、神楽とフク、もう一匹の妖怪が居た。
そのもう一匹の妖怪と言うのは、“コマさん”という
例の、神社によく設置されている狛犬にとりつく妖怪らしい。
『ううっ、グスン……グスン……』
『……もしかしてコマさんですか？』
『う……！？そ、その声はもしかすて……神楽ズラ……！？』
『そうですよ、コマさん』
『神楽ーっ』
──という訳で、どうやらコマさんと神楽は
知り合いだったようです。
険しかった顔もようやく緩んできた。
そんなコマさんと出会ったのがこの工事現場だったのだが、
何故このような場所に居たのか聞いてみたところ……。
コマさんは住んでいた神社を出て来て、住むところを探しに
この辺りの神様の“キュウビ”に挨拶をしに行ったらしい。
そうしたら、この工事現場に来るように言われたが……
中に沢山の妖怪が居ては、どうにも先へ進めないという。
『怖いズラ……グスン……』
『……やっぱり、この一件に絡んでたのはキュウビでしたか……』
……コマさんが言う“キュウビ”と、
ケータ達を同じ工事現場へ導いたキツネは同一妖怪のようだ。
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花の巫女(プロフ) - 寝高麗☆とらじろーさん» コメントありがとうございます！ケータといつも一緒にいるのがジバニャンなので、有りです。 (2018年8月12日 17時) (
レス) id: a6d70f2405 (このIDを非表示/違反報告)
寝高麗☆とらじろー - フミちゃんの妖怪、コマさんはどうですか？ ←パートナー説があるので。 (2018年8月12日 15時) (携帯から) (レス) id: e5ef8f5494 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花の巫女 | 作成日時：2018年7月30日 21時
