130時間目 ページ30
No side.
「Aが…」
「殺せんせーの」
「妹…！？」
生徒たちは目の前で起こった真実に驚いていた。
彼女、Aは超生物、殺せんせーを『兄さん』と呼んだのだ。
「…いえ。彼女は妹ではありません」
「でも今っ」
「…本当さ。僕は兄さんの本当の妹ではない」
生徒達の言葉に超生物は否定の言葉を口にする。
それでは先程Aが言っていた事と一致しない。
戸惑う生徒達に声を掛けたのはAだった。
「僕がそう呼んでいるだけ。…兄さんには名前がないから」
悲しそうな声音でAが言った。
「どうして正体を隠していたのです？…まあ私にはバレバレでしたが」
「…やっぱり僕だ、って分かってたんだね」
「何年一緒にいたと思っているんです？わかりますよ」
Aは超生物が身に纏う衣類をギュッと強く握る。
「…言えなかった。堂々と兄さんに『僕だよ』って。言える自信が無かった」
いつも自信満々で、堂々としたAが「自信がなかった」と口にしたのだ。
「僕は弱いから…。彼奴より成績悪かったから…。だから、認めて貰えるように努力した。でも、あの時の僕では出来なかった。だから、貴方に認めて貰えるような理想の身体を欲した」
「まさか…！」
「そう。兄さんも感じなかった？僕がこの身長の割には『軽すぎる』事を」
「！」
Aの身長は165�僂函⊇�性としては高い方だ。
だが、それと釣り合うほどの重さでは無い。軽すぎるのだ。
「僕の相棒、見たことあるでしょ？『ラファエル』っていう男性」
「…ええ。どうやって知り合ったのか訊きたいものですね」
「『買った』。最初は使える道具として」
Aの発言に生徒達はざわつく。
だが、彼女が生きてきた世界ではそれが”当たり前”なのだ。
「凄いよ、彼奴の能力は。教えたことを速記憶して実践できる。…いい道具さ」
「でも、あの人Aちゃんのこと凄く大事にしているように見えるよ！なのに…」
「なのに？」
「Aちゃんは、道具としてずっとみていたの！？」
倉橋がAにそう言った。
生徒達はラファエルと二回対面している。
一度目は死神を目の前にして暴走したAを回収するために。
二度目は文化祭の時だ。
どの場面でも、Aに対して向ける目が優しかったことを倉橋はAに言ったのだ。
「…最初はそう思っていたよ。でも今は『最高のパートナー』だと思ってる」
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
