128時間目 ページ28
No side.
「･･･っ！？」
茅野に向かって突っ込んでいったA。
その間に超生物が割り込む。
Aは急停止した。
そのお陰で、フードで隠れていたAの顔がはっきりする。
いつもと、学校でみる姿とほぼ変わらない。
だが、唯一違うのはいつも水色だったはずの瞳が、血のような赤い瞳だってことだ。
Aは少し遠い場所へ飛び除く。
「･･･なぁA」
「なんだ杉野」
杉野がAに声をかける。
「＿＿＿どうして殺せんせーを殺さないんだ？」
「･･･っ」
杉野の言葉にわかりやすく顔が歪んだA。
「死神の事で触手が暴走したとき、Aの触手が殺せんせーの身体貫いたとき･･･。A泣いてたよな。『大切な人に見えた』って言ってたよな」
「･･･」
前原の言葉にAは顔を下に下げる。
「Aはさ、あの時誰よりも殺せんせーを殺すチャンスだった。なのに、刺す寸前にナイフを止めたよね。･･･それに、『出来ない』って言ってた」
「･･･っ」
岡野の言葉にAの身体が震えだした。
何かを我慢するように。
「･･･Aちゃん。もしかして、殺せんせーを『殺せない』の･･･？」
「！！」
倉橋の言葉にAは驚いたように顔を上げた。
真っ赤な瞳が驚きを語っていた。
「私ね、気になってたの。Aちゃんが殺せんせーを見ている目が私と違うって。･･･何だか、目が違うの。Aちゃんが頑なに先生の事を『殺せんせー』を呼ばないのは･･･」
倉橋はAを悲しそうな表情で見ながらそう話す。
Aは倉橋から目をそらせず、ずっと目を見開いて見ている。
「･･･もういい。もういいよ、陽菜乃」
Aがボソリとそう言った。
その声はとても辛そうで。
「･･･君の言う通りだ。僕はターゲットを『殺せない』」
Aが寂しそうな声音でそう言った。
赤い瞳が悲しそうに開いていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
