121時間目 ページ21
「進路相談？」
「はい！Aさんだけ受けていないので！」
数日後。
ＨＲの時間。ターゲットが僕にそう言った。
「･･･進路相談。何を話すんだ？」
「
隣の席であるカルマがそう教えてくれた。
･･･そう。なら決まっている。
「進路相談は必要ない」
「何故です？」
僕の言葉にターゲットはそう返す。
「僕は暗殺者。貴方を殺すためにここにやって来た。貴方を殺そうが殺せまいが、依頼の期限が切れたなら、闇の世界に戻るだけだ」
「折角なんですから、高校にも行ってみましょうよ」
「必要ない。既に学習済みのものを何故学ばなければならない」
僕の言葉に、ターゲットは言葉が詰まっているようだ。
「貴方の成績ならば、難関校を狙えるはず･･･」
「貴方は僕を舐めているのか」
空気が重くなる。
何故なら、僕が殺気を全開に放っているからだ。
「･･･貴方は“まだ”15です。折角ここに来たんですから、このチャンスを利用して･･･にゅやっ！？」
ターゲットの悲鳴が聞こえた。
その声を聞いて、皆がターゲットの方を見る。
「＿＿＿その言葉、意味を分かっていっているのか」
ターゲットが悲鳴をあげた要因は僕だ。
僕の両手には二丁拳銃。僕はそれを後ろに投げ、スカートで隠れていたレッグシースから対物質に効くナイフを素早く取り出す。
「貴方は･･･っ、僕が積み上げた8年間の努力を『無駄』だと言うのか！！」
「っ！？」
ターゲットに向かってナイフを投げる。
躱されるのは計算済み。
躱す方向を予測する。今までの傾向から予測すると＿＿＿
「っ！？」
右に躱す確率が高い。
僕の予想は当たったようで、僕の下にはターゲット。
今僕はターゲットを組み敷いている。
「抑えられると動けないんだろ？“チェックメイト”だ」
僕はターゲットの黒いネクタイに浮かぶ模様･･･三日月に向かって、持っていたナイフを振り下ろした。･･･つもりだった。
・
『逃げろ、(人1)』
『私の言うことが聞けないのか』
・
「･･･出来ない」
「にゅ？」
心臓に刺さる前に急停止した腕。
無理だ･･･っ、無理だ･･･！！
「出来ないよ･･･っ」
「Aさ･･･っ」
頬に何かが伝うのと同時に出た言葉は、震えていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
