122時間目 ページ22
*Y.I side.
目の前にいた殺せんせーが短い悲鳴を上げながらマッハで何かを躱す。
それは、Aが撃った2発の弾だ。
俺たちが普段使っているものと違う銃器。
Aはそれを後ろに投げ、銃器が音を立てて落下したことを知らせる。
「貴方は･･･っ、僕が積み上げた8年間の努力を『無駄』だと言うのか！！」
その言葉が聞こえたと同時に黒板に突き刺さる数本のナイフ。
対せんせー物質であるゴム製のナイフが、黒板に突き刺さっているのだ。
突き刺さったナイフは殺せんせーのシルエットを描くように刺さっていて、一瞬で正確に位置を把握して狙ったと言うことだ。
黒板に目線が向いていた時、一瞬何かが横切った。
それに気づいたときには、目の前でAが殺せんせーを組み敷いていた。
先程のナイフは、殺せんせーを誘導したに過ぎなかったのだ。
Aはあのナイフを投げた瞬間、殺せんせーの躱す位置を予測し、身動き出来ないように殺せんせーの上に乗る。･･･Aの勝利が目に見えていた。
＿＿＿Aの実力は予想を超えていた。
「抑えられると動けないんだろ？“チェックメイト”だ」
Aのナイフが、殺せんせーのネクタイ･･･心臓の部分に振り下ろされた＿＿＿と思った。
「･･･できない」
動きが急停止した。
ナイフは刺さる寸前で止まっていて。
「出来ないよ･･･っ」
「Aさ･･･っ」
Aが発した言葉は震えていて、透き通る水色の瞳から涙が伝っていた。
Aの手が殺せんせーの顔にそっと添えられる。Aはどこか悲しそうな表情で殺せんせーを見つめていて。
身動きがとれない殺せんせーはAの動きを見つめている。
Aの顔が段々と近づいて＿＿＿
「っ！？」
突然鳴り響く通知を知らせる音。
Aと殺せんせーがビクリと反応する。俺もびっくりしてビクリと反応する。
「･･･」
どうやらAの携帯だったようで、内容を見ているのか、先程の悲しそうな表情ではなかった。
携帯を見て暫くして、Aは殺せんせーから除く。
殺せんせーはすぐに立ち上がる。
「･･･帰る」
「え･･･」
Aの発した言葉はただ一言。それだけだった。
俺の横を通っていったA。本当に帰る気なんだろう。
「･･･どうして止めたのです？」
「･･･聞かないで。今は頭を冷やしたい」
そう言ってAは教室から出て行った。
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
