120時間目 ページ20
ターゲットは僕と同じように、理事長殿について調べていたようだ。
･･･大切な人が亡くなった。
それはどれだけ辛いことか。
そして、『人の死』と言うものは、人を大きく変えるきっかけでもある。
「貴方と僕は似ている気がするよ。･･･大切な人がきっかけで『変わってしまった所』が」
僕は教室に入り、理事長殿の隣まで歩く。
「＿＿＿表情が良くなりましたね、理事長殿」
「･･･貴方が嫌がる理由も分かる気がします」
理事長殿が僕を見てそう言った。
「ですが･･･、貴方を諦めるのは惜しいですね」
「･･･ハイ？」
僕に向かって投げられた言葉に、頭が一瞬働くことを停止した。
「どうやら、浅野君と仲が良いみたいですね？」
「･･･親だから、知っているとは思っていましたが･･･」
手入れされた理事長殿は、今までに見たことのない爽やかな笑みを見せる。
･･･元々はいい人だったのが良く分かる。
「＿＿＿私を義理の父親にする気はありますか？」
「･･･は？」
理事長殿の言葉に低い声がでる。
数秒後、外から絶叫が。
･･･何故だろう、赤髪の彼奴の声が一番聞こえる気がする･･･。
「それは、僕を浅野君に嫁入りさせたい、と」
「はい。私の遺伝子をもつ浅野君と貴方の遺伝子が混じれば、素晴らしい子供が誕生するでしょう･･･！」
「狙いはそこか！？」
僕は暗殺者だぞ！？吞気に子作りなんぞできるか！？
･･･それに、この遺伝子は次世代に継承する気は無い。
この能力は僕で途絶えさせる。あの日からずっと決めていたことだ。
「･･･残念ですが、僕は学秀君とは“友”として付き合っていきたいのです。“お義父さん”？」
「では、気が変わったらいつでも言ってください」
「諦めの悪い･･･」
外を見れば、夕焼けが差し込んでいて。
「･･･そろそろ、本校舎へ戻っては？」
「どうしてです？」
僕は理事長殿の目を見る。
「＿＿＿貴方の大切な“家族”が、待っているはずです」
僕の言葉に、理事長殿が微笑する。
一言言ってから、理事長殿は旧校舎を去った。
･･･この後、クラスのみんなに色々騒がれたが面倒だったので無視した。
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
