47時間目 ページ47
沖縄リゾート地二泊三日
E組の皆がリゾート地で殺せんせー暗殺の計画を企んでいる頃＿＿＿
「まあ！そんなにお上手なことを言われても何も出せませんわよ？」
「そんなことはありませんよ？ここにあるじゃないですか。＿＿＿その美しい身体が」
とある建物の一室。
そこには、ベットの上にいる二人の男女がいた。
その光景は今にも事が起きそうな雰囲気である。
男性が押し倒したことで更に目立つ女性の身体のライン。
「勿体ないお言葉ですわ。でも＿＿＿
貴方はもう用済みよ。バイバイ？」
肉が裂ける音。
その犯行を行ったのは組み敷かれた女性。
男性の胸元をナイフで一突き。
そのナイフを引き抜くと、女性の方に倒れてくる男性の身体。
しかし、女性は倒れてくる男性の身体を蹴り、床に落とした。
「･･･馬鹿だな。未成年に鼻の下を伸ばすなんて」
女性の声が明らかに先程と違った。
女性は自身の綺麗な金色の腰まである髪を掴む。
その髪はヴィッグだったようで、本来の髪型が覗く。
「あーあ。このドレス、結構気に入っていたのに。ちょっと血が着いちゃった」
その正体は暗殺者レオン。
肩につかないさらりとしたショートヘアの髪を靡かせながら、先程まで生きていたものを見下ろす。
「可哀想に。僕に魅せられなかったらここで死ななかったのに、ね」
＿＿その声に慈悲なんてものは欠片もない。
レオンは手に持っていたヴィッグを付け直して窓から飛び降り、森の中に消えた。
・
「･･･データは確かに受け取った。報酬金だ」
「･･･ありがとうございます。今後とも、どうぞご贔屓のほど宜しくお願いします」
報酬金が入ったケースを受け取り、中身を確認した後、僕は自分が取っていたホテルに向かって歩き出す。
「さて･･･。今頃あのホテルには“彼ら”が宿泊していたっけな」
まあ変装もしてるし、声も変えているから簡単にはばれない。
さあ、次の依頼に進みますか。
「次は確か、お嬢様にハニトラで情報を聞き出す、だったかな。流石にお嬢様は殺せないな･･･」
さて、どんな姿に化けようか。
携帯を取り出し、電話番号を打ち込み、通話を始める。
「依頼人、レオンです。･･･予定通り夜には到着出来そうです」
「待っているぞぉ･･･。レオン」
ピッ、と音が短く鳴ったあと、通話は終了した。
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年6月7日 21時
