15時間目 ページ15
no side
「ガキども！！(人1)･･･じゃなかった、レオンが来るって本当！？」
ガラガラッと音が鳴るほど乱暴にドアを開けて、大声を出したのはE組外国語講師の『イリーナ・イェラビッチ』である。
突然現れたイリーナに驚く生徒達。
「そういえばビッチ先生、レオンの事知っているんでしょー？」
「いつもマント被っているから顔も姿も分からないよ」
イリーナにレオンについて尋ねているのは『矢田 桃花』と『倉橋 陽菜乃』だ。
「身長は俺より低いのは知ってるよ。片岡さんより低いかな？」
「カルマくん何で知っているの？」
「実は二人っきりで会ったことがあってさ〜」
レオンと会ったことのあるって言う『赤羽 業』、赤羽に尋ねているのは『潮田 渚』だ。
「レオンは男なのか？女なのか？」
「この前シロの声をそっくり、と言うよりあれは本物にしか聞こえなかった」
「女の声はちょー美声だよなぁ･･･！女だったら･･･おっぱ」
レオンの性別を気にしているのは『磯貝 悠馬』、先月のレオンの真似した“声”を思い出しながら言うのは『片岡 メグ』、下に走った発言をしているのは『岡島 大河』だ。
「暗殺者なんだろ？しかも、律やイトナとは違う、本物の暗殺者･･･！」
「鷹岡先生の時のあのナイフ投げ･･･。正確だったよね」
「あ、あと、気配が薄くて･･･全然気づかなかったですっ･･･！」
自分の言った言葉に若干震えているのは『杉野 友人』、鷹岡の時のことを思い出しているのは『神崎 有希子』、先日のシロによる奇襲のことを言っているのは『奥田 愛実』だ。
クラス全員が『暗殺者 レオン』の話題で持ちきっていると、ドアが開かれる。
「おはようございます」
「･･･聞いていると思うが、今日から転入生がはいる。全員知っているだろうが、転入生は『暗殺者 レオン』だ」
E組生徒からは『殺せんせー』と呼ばれる超生物と、烏間が教室に入ってきた。
烏間の言葉に皆緊張がはしる。
皆は二人が入ってきた時には自分の指定された席に座っていた。
ドアの方に視線がいく。
･･･が、いつまで経ってもドアが開かれることはない。
「実はレオンはまだ登校していな」
「やだなぁ。誰も気づいてくれないの？」
烏間の声を遮った声。
その声は間違いなくレオンの声だった。
「僕、1番に登校してきたんだけど」
その声の主は上にいた。
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年6月7日 21時
