「好きです麦野くん！」

#07 ページ7

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浅「なにニヤニヤしてるの？」




『麦野くんとの出会いからいままでを
走馬灯のように思い出していた』




浅「出た、麦野」




『麦野くんをお化けみたいに言わないの』





あーちゃんと移動教室中。

あーちゃんとは学部が同じでも
とってる教科がたまに違うから、
教室もちがうことは少なくない。






だからこうしてひとりで
受講することもしばしば。









空いてる席に着いて、
テキストをぼーっと眺めていたら、





「隣、いいかなっ？」





おしゃれで丸い目が特徴的な可愛らしい女の子。








『もちろん、どうぞ』



「えへへ、ありがとう…！」



『どういたしまして』






終始にこにこしているこの子。


あー…女の子らしくてかわいいなあ。







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教「えー…じゃあ昨日の続きから」







ルーズリーフに麦野くんの絵を落書きしながら
先生の話を支障が来さない程度に聞く。



今日もあったかいなあ。
こんな日が続けばいいのになあ。
暑いのはやだけど。



対して隣を見ると、これでもかってほどに目を開けてノートにガリガリ板書して真剣に聞く様子



きっと真面目な子なのかな。









前を向き直して、ルーズリーフに目をやる。

そして落書きの彼を優しく撫でる。




…麦野くん、今何してるのかなあ。







麦野くんの隣に女の子を描いて、
その真ん中にハートを描く。






『ふふふ…へへ、…』




「…？」




『…あ、ごめんね』








早く麦野くんに会いたいなあ。









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麦「くっしゅん！」



慧「どうした？風邪？」



麦「いや、いまなんか寒気した…」









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